...一体に光沢(つや)を失って...
芥川龍之介 「父」
...あたり一体にシンとしてまた如何(いか)にもハッキリとした景色...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...一体にうすい絵でした...
上村松園 「旧い記憶を辿つて」
...面部は一体に腫れ...
関寛 「関牧塲創業記事」
...何んでも一体に景気の沸き立って見えるように趣向をする...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...この区域の空気は一体に明るいような気がする...
徳田秋声 「新世帯」
...私は一体にまん円いものが好きなんだ...
豊島与志雄 「蠱惑」
...新しい一体に鍛え上げなければならなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一体に多くの学生は昼間は外出して...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一体になかなか山気(やまき)がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...一列一体に筆誅(ひっちゅう)して貰いたいと云う意味だ」平岡はこの時邪気のある笑い方をした...
夏目漱石 「それから」
...渚(なぎさ)一体に人影が群れ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...無論一体に疵(きず)だらけで処々(ところどころ)鉛筆の落書の痕(あと)を留(とど)めて...
二葉亭四迷 「平凡」
...だから、一体になれず、いつも心理的抵抗がある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはり何とも申上げかねますので……一体に精神病者の文章は理屈ばったものが多いものだそうですが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...一体に巴里(パリイ)人の趣味が一方に雷同して傾く事なく思ひ思ひに自分の素性(そせい)の同感する所を択(えら)んで自由に其れを研究し楽(たのし)んで行く風の盛(さかん)なのが面白い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...勤王で一体になることを誓った...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...「馬と人一体に、心して駈け落せば、七十の兵のうち、三十五騎は生きのころうぞ...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??