...又一体になった二つの観念を採り...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...この室も一体にくだらなかつた...
芥川龍之介 「僻見」
...一体にうすい絵でした...
上村松園 「古い記憶を辿って」
...面部は一体に腫れ...
関寛 「関牧塲創業記事」
...各部の絶縁が一体に悪くなったりしたために感度が低下し...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...女と金と――(この二つの災いは実は一体にすぎないのである)――による腐敗だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何じゃありませんか、一体に、こう、現代的の不安が出ている様じゃありませんか」「そうして、肉の臭(にお)いがしやしないか」「しますな...
夏目漱石 「それから」
...京橋の築地河岸(がし)一体にまでその水は押上げたほどで...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...左手に一体に海を黒く...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...今年は一体に不景気らしい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一体に急行といふことでサッサと運ぶ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一体に誰の前でも...
牧野信一 「毒気」
...そして一体に挙動が乱暴な性質の娘だつたから...
牧野信一 「娘とドリアン」
...いくら二十にはなって居ても母親のそばで猫可愛がりにされつけて居たお君には、晦日におてっぱらいになるきっちりの金を、巧(うま)くやりくって行くだけの腕もなかったし、一体に、おぼこじみた女なので長い間、貧乏に馴れて、財布の外から中の金高を察しるほど金銭にさとくなって居るお金の目には、何かにつけて、はがゆい事ばかりがうつった...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...甲虫は一体に赤い色が好きなのかも知れんのう」「オヤッ...
夢野久作 「髪切虫」
...一体に他(た)国人の話す仏蘭西(フランス)語は僕等に仏蘭西(フランス)人のよりも聞取(きゝとり)よい...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...理心二つを一体に磨いていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...まったく一心一体になっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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