...親友はまるで家族の一人であるように入り浸っていたものです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...誰か旧魚河岸(うおがし)の方の側で手鏡を日光に曝(さ)らしてそれで反射された光束を対岸のビルディングに向けて一人で嬉しがっているものと思われた...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...しかも彼は唯一人であることを欲していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「一人でこうしていれば全く気楽だな...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...あなたお一人でいらっしゃい――どちらへでも」といって...
中里介山 「大菩薩峠」
...女は盛装したまま暗い所をたった一人で上って行ったんだそうである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...なお一人で興を催していると...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...我々の一人一人である...
原民喜 「平和への意志」
...陶がオルガンを奏いて一人で遊んでいたその部屋である...
久生十蘭 「湖畔」
...……」明はそんな考えを一人で逐(お)いながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...私は自分の弟は林町のが一人で沢山よ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私一人で家財道具を売食いして今日までこの子達を相手にして……(こらえ切れず泣く...
三好十郎 「斬られの仙太」
...僕の地方へ来て農民が重箱よりも大きな弁当箱を腰へ下げているから家内中の弁当を独りで持って行くのかと思ったが食べる時見たら一人で平らげたと驚いていた...
村井弦斎 「食道楽」
...もうとても外へ一人でなんか出しません...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...あの方の味方になってあげられるのはわたくし一人です...
山本周五郎 「思い違い物語」
...鉄のバイトみたようにシッカリと掴んでいる「完全な犯罪」の機構の中から救い出さねばならぬ立場に現在タッタ今置かれて居るのだ……こうして銀座の人ゴミの中をタッタ一人でテクテク歩きながら……と云ったような感じを受けると...
夢野久作 「殺人迷路」
...万人の中に一人でも...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...しかるに人形は一人では使えない...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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