...船は一上一下さながら白楊の葉の風にひるがへるが如く...
石川啄木 「閑天地」
...一上一下とかわる/″\打下ろす...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...自分の心の一上一下の進退が...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...鳥や蝙蝠のごとく一上一下はし得ないから...
南方熊楠 「十二支考」
...一上一下口角沫を飛ばして大声壮語す...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...陰陽一上一下、続け打ちに五、六打合ううち、思いがけない河内房の足がツと新九郎の内股へ入って外輪(そとわ)にぱッと蹴離したので、木剣にばかり気をとられていた彼は、「アッー」と叫んで斜めによろめいたところを天(てんぴょう)の如き河内房の強力で、新九郎の小手を強(したた)かに打ち込んだ...
吉川英治 「剣難女難」
...丈八の蛇矛と、画桿(がかん)の方天戟は、一上一下、人まぜもせず、秘術の限りを尽し合っている...
吉川英治 「三国志」
...双方の駒は泡(あわ)を噛んで、いななき立ち、一上一下、剣閃槍光(けんせんそうこう)のはためく下に、駒の八蹄(てい)は砂塵を蹴上げ、鞍上(あんじょう)の人は雷喝(らいかつ)を発し、勝負は容易につきそうもなかった...
吉川英治 「三国志」
...一上一下、叫喚(きょうかん)数十合(ごう)、まだ相互とも一滴の血を見るなく、ただ真っ黒な旋風をえがいては、またたちまちもとの三すくみの睨(ね)め合いとなった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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