...一つ所(ところ)を瞶(みつ)めながら...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...悔んでも仕方のないことだと思いながら又一つ所へ考が落ち込むのを防ぎようがなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...土砂に埋まって一つ所に動かなくなっていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...尤(もっと)も席は六人が一つ所と云う訳には行かないであろうこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「―――三年も四年も一つ所に住んでいながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それが無数に一つ所に集ってきてくるくると渦をまく...
豊島与志雄 「蠱惑」
...が彼はそれを一つ所に定めようとしなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ぼんやりと一つ所に据わった目つきをして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こうして一つ所に住むようになれば結構さ...
夏目漱石 「虞美人草」
...しかも一つ所に並べてかけてある...
夏目漱石 「三四郎」
...二人はだんだん一つ所へかたまってきた...
夏目漱石 「三四郎」
...守宮(やもり)はまだ一つ所に映(うつ)つてゐた...
夏目漱石 「それから」
...守宮はまだ一つ所に映っていた...
夏目漱石 「それから」
...不安から逃(のが)れようとする彼女には注意を一つ所に集める必要があった...
夏目漱石 「明暗」
...一週間も一つ所に括(くく)りつけられなければならない現在の自分を悲観したくなった...
夏目漱石 「明暗」
...「だから結論も一つ所へ帰着しなければならないというのさ...
夏目漱石 「明暗」
...何一つ所得するところもなく...
萩原朔太郎 「所得人 室生犀星」
...いつも一つ所にじっとして耕作をしていたとは限らない...
柳田国男 「故郷七十年」
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