...彼女のこの上もない喜びの一つでありました...
石原純 「キュリー夫人」
...彼のもう一つの当惑(とうわく)は...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...ずらっと並んでいる桐(きり)のひきだしの一つをあけて...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...あるひは恐らくそれのみでなく單にその一つの極めて小さい部分...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...学問論乃至科学論の一つの特殊な形態として取り扱うべきであると考える...
戸坂潤 「科学方法論」
...ファシズムの帝国主義的な本質から出て来ることの出来る一つの性質を今特に注意する必要があるだろう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...編笠一つで追出されるは生臭坊主の身の果にして...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...これも優に旅行における樂しき追懷の一つとなるからである...
長塚節 「旅行に就いて」
...其頃東京には中学と云うものが一つしか無かった...
「落第」
...一つでも見おとしをしないように...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...もっとも地獄の沙汰(さた)も金次第というから犢鼻褌(ふんどし)のカクシへおひねりを一つ投げこめば鬼の角も折れない事はあるまいが生憎(あいにく)今は十銭の銀貨もないヤ...
正岡子規 「墓」
...精神も押され押されて一つの扉口をいや応なく通過させられる状態にある...
宮本百合子 「現代の主題」
...一つの中廊下だけが隔てになっていても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...時にはもう一つの風で...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...第十章 自分の意志を節約することこの章はモンテーニュの天性を理解する上に最も貴重な章の一つである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...レターペーパー等という書信用の品物を一つも持たず...
夢野久作 「暗黒公使」
...ただ一つ頭風(とうふう)の持病をもっているので...
吉川英治 「三国志」
...鬢太(びんた)に火傷(やけど)ッ禿(ぱげ)の一つもあるか...
吉川英治 「野槌の百」
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