...又別に臨みて我に核(さね)の落ち去りたる松子(まつのみ)一つ得させつ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...後生(ごしょう)だから一つ気取ってくれ...
泉鏡花 「歌行燈」
...いんえただ一つだけ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...これなどもその一つだがね」彼は卓上の妙な石膏のかけらを...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...窓はあんな小さいのが一つしかなくて...
江戸川乱歩 「影男」
...屋根裏への階段は一つしかないんだよ...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...然るに連続とは系列の有つ一つの型(Typus)に外ならない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...僕に零を一つくれと云ったら...
豊島与志雄 「慾」
...よって「開かずの雪隠」の名で今も大中寺七不思議の一つに残っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つところにじっとしてはいられねえ」と叫び出すと共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...狹い空地(あきち)と物置の屋根を一つ隔(へだ)てて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は誰から教はつたのでもない信條をもう一つ持つてゐるのよ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...――「君のまだ見ない絵がもう一つある」そして一枚の被覆をさっと取り除けると...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...それらの評論方面のことは今日まで何一つ読んで居らず...
牧野信一 「浪曼的月評」
...そしてその括びれの筒内に一つの子房がその花托筒に囲まれて立っており...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...従って少くとも一つは真理があることを認めているのであって...
三木清 「哲学入門」
...私たちにもっていいものがまだ一つはあることを感じたの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「その一つ」を「一度きり」より買っていない意味がある...
柳宗悦 「民藝四十年」
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