...一しきり春の潮(うしほ)の湧く様に騒いだ...
石川啄木 「足跡」
...燈火は一しきり明るくなって空部屋(あきべや)と洞空(ほらあな)を照したが...
魯迅 井上紅梅訳 「白光」
...紫色や桃色の電(いなずま)がぱっ/\と一しきり闇に降る細引(ほそびき)の様(よう)な太い雨を見せて光った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...また一しきりざあと雨が來た...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...二階の部屋の踊子は一しきり揃つて一人残らず舞台へ出て行き...
永井荷風 「勲章」
...一しきり歇みたる雪また降り出しぬ...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...それが為めか中央新聞社の印刷機械の響も一しきり打消されたように聞えなくなった...
永井荷風 「花火」
...横にさす光は麥の葉をかすつて赭い櫟の林が一しきり輝いた...
長塚節 「寫生斷片」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...それから一しきりタマシヒの話でにぎわつた...
平山千代子 「ハナとタマシヒ」
...一しきり海風が揺れて吹き通った...
本庄陸男 「石狩川」
...雨がひどく一しきり降ってやんで虫の声がしている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...又一しきり吹き出した風に忽ち空の黒雲が裂けて...
夢野久作 「白髪小僧」
...折から又一しきり場内でゲラゲラという笑い声がどよめいた...
夢野久作 「暗黒公使」
...寒い風が一しきりスースーと流れ込んで来た...
夢野久作 「復讐」
...一しきりかぶせ終ると...
横瀬夜雨 「べつ甲蜂」
...見上げる壁に一しきり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...一しきりは、その昇任の祝賀やら何やらで、また、公卿たちの車馬は管絃や賀宴の式事にばかり往来し、南海の賊乱さえ、都の表情には、影も見られなかった...
吉川英治 「平の将門」
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