...大きなめがねをかけ、白いあごひげを胸までたらし、茶色のコートをきて、黒いトルコ帽のようなものをかぶったじいさんが、つえにすがって、ヨチヨチと、セトモノ屋の店へはいっていくのです...
江戸川乱歩 「探偵少年」
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榎南謙一 「無念女工」
...肥った体をヨチヨチやらして私達より一足遅くやって来た助役の顔を見ると...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...二足三足ヨチヨチとあるきだしたとたん……...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ヨチヨチと獨り歩きをして居たのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ヨチヨチと寝台の下から匍いだしてきた...
久生十蘭 「海豹島」
...又ヨチヨチと這(は)い寄って...
二葉亭四迷 「平凡」
...ヨチヨチと這出し...
二葉亭四迷 「平凡」
...ついこの間まで長い振袖を着てヨチヨチ高座へ上がっていった姿が目に見えるがねえ」いかにも親しみ深げに圓太郎のほうへ省みたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...やうやく一人立ちしてヨチヨチ歩く赤坊を見る親の心持で...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...目明の良助の後からヨチヨチと那珂川に架かった水車橋(みずぐるまばし)を渡って行くうちに...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...中風(ちゅうき)付きみたような足取りでヨチヨチと元来た道へ歩き出しながらブツブツと口の中でつぶやいた...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...血も涙も無い優勝劣敗掴み取りのタダ中に現在の日本が飛込むのは孩子(あかご)が猛獣の檻(おり)の中にヨチヨチと歩み入るようなものであります...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...ヨチヨチと大卓子(テーブル)に近づいて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...吾(われ)ともなくヨチヨチと南側の窓に近付いた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...新しいハンカチで額の汗を拭き拭き八時三十分発急行列車富士号の方へヨチヨチと歩いて行くのを見送ると...
夢野久作 「人間レコード」
...玄関脇の薬局にヨチヨチと走り込んだ...
夢野久作 「笑う唖女」
...――こうしてヨチヨチ歩くと...
吉川英治 「黒田如水」
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