...もっと知的な人間がはるかに一層値打ちがあると知っている事物に金をかけようという提議は夢想的(ユートピアン)だと思われてしまう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...四海兄弟みんな凡庸な人間ばかりになったというユートピアを夢みる人たちには徹底的な災難防止が何よりの急務であろう...
寺田寅彦 「災難雑考」
...一般の社会思想(ユートピア共産主義・無政府主義・所謂国家社会主義乃至ファシズム・科学的社会主義等)が...
戸坂潤 「科学論」
...ユートピア思想は立派に一つの世界観に基くのであるが...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...過去や現在の実際社会であっても未来の可能的社会やユートピアであっても...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...そうした合理的な推理から初めて辛うじてデッチ上げられたユートピアとしての理想主義(観念論)も...
戸坂潤 「思想としての文学」
...「云わばわれわれのユートピアが現実のものとなりつつある国がソヴェートであったのだ」(一七・一八)...
戸坂潤 「読書法」
...はるかな理想的なもの、ユートピア、理想境的なものを、芸術は夢見、それをこちらにおびきよせるものだと考えたのである...
中井正一 「美学入門」
...そのユートピア的社会状態を見聞(みきき)する小説まで書いて居ります」聴衆はすっかり煙(けむ)に巻かれて居りますが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...夢の国(ユートピア)を建設して...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...或る異端的なる美のユートピアを求めていたから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...EL Dorado(ユートピア)……への身構へであつて...
牧野信一 「月評」
...絶世のユートピアが現出するだらう...
牧野信一 「武者窓日記」
...マルクス主義ハ一箇ノユートピアニ過ギナイト信ジテ居タ...
槇村浩 「入所時感想録」
...それはユートピア的社会主義に対して自己を科学的社会主義として規定する...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...然るに「ユートピアは一の知的勞作の産物である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...それのうちになほ殘存すると見えるユートピアを全く排除することによつて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...現在たった今私がカフェー・ユートピアを飛び出すと一直線に「新宿へ」と命じたのもその最適当した一例であろうと思う...
夢野久作 「暗黒公使」
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