...時としてちょうど痒(かゆ)い腫物(はれもの)を自分でメスを執(と)って切開するような快感を伴うこともあった...
石川啄木 「弓町より」
...メスだの鋏(はさみ)だのを取りあげ...
海野十三 「恐怖の口笛」
...惜し気もなく電気メスで切断した...
海野十三 「蠅男」
...われわれの生活は想像もつかぬほど多くの意味で家庭的(ドメスティック)になってしまった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...科学者のように顕微鏡を用いたりメスを取ったりこそはしませんが...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...縁枠を白く塗つた医療器具棚の中には真新しいメスや鋏...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...メスが腫物を刳(えぐ)りはじめると...
徳田秋声 「仮装人物」
...お前のゴムのやうな腹部の白い皮膚をメスの銀色の刄が鍵形にすつと撫でて行く...
南部修太郎 「疑惑」
...家政的(ドメスチック)なことでは...
久生十蘭 「キャラコさん」
...メスギャーというのは...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...老人はメスの体に手鉤(ギャフ)を打ち...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...クレメスよ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...メスがはるばるバルト海をこえてくるまえに...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...一羽(わ)の若いメスの灰色(はいいろ)ガンがすわっています...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...このような勝手気儘な順序を以てメスを揮(ふる)いはじめたのか……と疑う間もなく四一四号の少女の頭の皮は巧(たくみ)にクルリと裏返しにされまして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...恰(あたか)もダメス王が埃及(エジプト)国の王であったと同様でありました...
夢野久作 「鼻の表現」
...ダメス王の鼻以後にダメス王の鼻は無いのである...
夢野久作 「鼻の表現」
...この時サン・アントニオのパイロットのエステバン・ゴメスは帰航を主張した...
和辻哲郎 「鎖国」
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