...男は立って網棚のパナマ帽を取って被(かぶ)り...
谷崎潤一郎 「細雪」
...人々の視線一度に此方(こなた)へ向かえば新郎のパナマ帽もうつむきける...
寺田寅彦 「東上記」
...弟はまだ売り損ねたパナマがおかしいと言って思い出し笑いをしていた...
徳田秋声 「足迹」
...深いパナマを冠(かぶ)った彼の後姿を見送ったときには...
徳田秋声 「あらくれ」
...その中に旧式なパナマを冠つて...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...パナマの帽子越しに頭ががーんとして...
豊島与志雄 「電車停留場」
...パナマや麦藁製(むぎわらせい)のいろいろな帽子が石版で印刷されている広告用の小冊子めいたものが...
夏目漱石 「明暗」
...庄太郎はまたパナマの帽子を脱いで再三辞退した...
夏目漱石 「夢十夜」
...パナマの方へなり行つてもらひたいと...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...レオン・チャグレス(パナマ地峡の向側の当時の港)およびパナマ」を新時代の世界商業および交通の重心地帯とするにいたるだろう――と彼は述べた...
服部之総 「咸臨丸その他」
...「パナマ」「オレゴン」「ゴールデン・ゲート」「コロンビア」などの当年切っての優秀船が就航して太平洋横断いつでも来いと待構えた...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...上海からスエズ経由ロンドンへの距離とパナマ経由ニューヨークへの距離とは同一だった...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...大きな手でパナマ帽をしっかと膝に押しつけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...パナマ丸の荷役の後で...
火野葦平 「花と龍」
...パナマ丸が入港して来たとです」「中ノ島のすこし先で...
火野葦平 「花と龍」
...パナマの人心は期せずして南方への探検に向った...
和辻哲郎 「鎖国」
...ピサロは早速それをパナマに送り...
和辻哲郎 「鎖国」
...ガスカ自身は募兵によって軍隊を組織し、艦隊を率いて、四月パナマ発、六月中頃にトゥンベスに着いた...
和辻哲郎 「鎖国」
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