...松江はその窓と壁と露台(バルコン)とをより美しくながめしむべき大いなる天恵――ヴェネティアをしてヴェネティアたらしむる水を有している...
芥川龍之介 「松江印象記」
...夢想の家には廣いバルコンを造る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...草色の縁をとつた帆布は日光と微雨とに對してバルコンの上に團欒する大人と子供とを保護する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...新開地の洋食店のバルコンで廣告樂隊の奏する「煙も見えず」のマーチでも...
竹久夢二 「砂がき」
...かつてツーロンの市庁の露台(バルコン)が修繕さるる時...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...遠見の番所の附近へ新たに立てたバルコン式の台上にのぼって...
中里介山 「大菩薩峠」
...それも二階の正面のバルコンに続いた四室を借り切つて...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...此の二階のバルコンからは...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...バルコンの手摺にからみついた赤い薔薇の花も...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...窓を開けて露臺(バルコン)に出ることにしました...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...露臺(バルコン)をお離れになりましたの?」この少しも折に合はない質問は...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...」この脱線の後で彼は語りつゞけた――「私は露臺(バルコン)に凝(じつ)としてゐました...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...もうあちこちのバルコンで日光浴をしだしている裸体の患者達だの...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...そっとバルコンに出て行った...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...われわれがバルコンの上だとか...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...――浴室の先に続くバルコン風の廊下に...
牧野信一 「まぼろし」
...大理石のバルコンは永い間の風と雨とのためにくづれかゝつた桃色のロココ風の衣裳をつけた美少女はボートの中の若者に話しかけ様としてゐる...
三岸好太郎 「ロマンチツクな絵本」
...私はバルコンを離れて他(た)の室へ行(ゆ)くのが残り惜しく思はれた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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