...オオハコベを口いっぱいに頬ばり...
久生十蘭 「母子像」
...ミズゴケ、ハコベ、ヨモギなどがそのあとにつづいた...
本庄陸男 「石狩川」
...彼女が特に好んで食ふハコベの葉を摘んで養つたり...
牧野信一 「沼辺より」
...それで「ハコベ属ノ植物ノ様ナ」という意味の種名がつけられたのであるがじつはガンピ属である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ハコベラハコベラはナデシコ科のハコベである...
牧野富太郎 「植物記」
...このハコベラはこの草の昔の称えであるが今でも稀れにこの古名をそのまま呼んでいる地方もある...
牧野富太郎 「植物記」
...塩を交えてハコベジオと称する歯磨き粉を製する...
牧野富太郎 「植物記」
...一種ウシハコベという者がある...
牧野富太郎 「植物記」
...形ちもズット大きくハコベより後(おく)れて花が咲く...
牧野富太郎 「植物記」
...花の大さも形ちも同じだが花中に五本の花柱があるので三本花柱のハコベとはこの点を観れば直(す)ぐに区別がつく...
牧野富太郎 「植物記」
...このウシハコベは金糸雀には遣らない...
牧野富太郎 「植物記」
...普通の人はハコベもウシハコベも一緒にしてハコベと通称しているが...
牧野富太郎 「植物記」
...小岩村で「むじな藻」の発見明治二十一年頃にミゾハコベ科のエラチネ・オリエンタリス・マキノという植物を発表した...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...九日はなお前日に続いて登山の用意をすることになった、一体はこの日早朝から山に向って踏み出すべきはずであったが、天気模様が悪いので、今一日滞在して充分に用意をしたら宜(よ)かろうということで、結局雨のために一日滞在することになった、午後になって雨は漸(ようや)く止(や)んで五時頃から晴天となったので、未だ暮れるには間があるからといって、一同は燈台のある岡の近辺に採集を試みた、この岡は昨日採集した方面とは全く反対であるが、自生している植物の種類は、センダイハギ、ハチジョウナ、イヌゴマ、ハマニンニク、エゾノヒナノウスツボ、ハマエンドウ、アキカラマツ、ノゲシ、ハマハコベ、イチゴツナギ、ホソバノハマアカザ、ナミキソウ、オオバコ、オトギリソウ、ヤマハハコ、アキタブキ、ハマベンケイ、カセンソウ、イヌタデ、イブキジャコウソウ、エゾオオバコ、オチツボスミレ、シオツメクサ、エゾイヌナズナなどであったが、その外にノボロギクがこの辺にも輸入されているのを見た...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...十日、いよいよ利尻山に登山するために、鴛泊の宿を払暁に出発した、同行は例の四人の外に人足がたしか七人か八人かであろう、つまり一人に就て人足二人位の割合であったように思うている、とにかく弁当やら、草の入れ物やら、あるいは余が使用する押紙などを、沢山に持たしたのであるから、普通の人の登山に較べたら、人足の数もよほど多かったであろうと思う、鴛泊の町を宿屋から南東に向って、五、六町も行ってから、右の方に折れたように思う、一体は宿を出でて間もなく、右に曲りて登るのが利尻山への本道であるらしいが、余らの一行は、途中で、ミズゴケを採る必要があるので、ミズゴケの沢山にあるという池の方へ廻ることになったために、こんな道筋を進んだのである、町はずれから右に折れて、幾町か爪先上りに進んで行けば、高原に出るが、草が深くて道は小さいので、やっと捜して行く位である、次第に進むに従って雑木やら、ネマガリダケ、ミヤコザサなどが段々生い繁って、人の丈よりも高い位であるからして、道は殆んど見ることが出来ないようなというよりも、道は全くないと言った方が宜いのである、そんなところを数町の間押分けながら進んで、漸く池のある所に出たが、無論この池の名はないのである、ミズゴケが沢山この辺にあるので、一同は充分に先ずこれを採集した、池の辺は、トドマツと、エゾマツが一番多くこの辺はすべて喬木林をなしている、その林中にある植物は、重(おも)なるものを数えて見ると、ミヤマシケシダ、シロバナニガナ、ツボスミレ、ホザキナナカマド、メシダ、オオメシダ、ジュウモンジシダ、ミヤママタタビ、サルナシ、バッコヤナギ、オオバノヨツバムグラ、テンナンショウ、ヒトリシズカ、ミツバベンケイソウ、ヒメジャゴケ、ウド、ザゼンソウ、ナンバンハコベ、ミヤマタニタデ、イワガネゼンマイなどである、この池から先きは、多少の斜面となっているので、その斜面を伝うて登れば先ず笹原である、笹原の次が雑木である、雑木の次がエゾマツとトドマツの密生している森林で、道は全く形もないのに傾斜はますます急である、一行はこの森林の中を非常な困難をして登ったのであるが、間もなく斜面が漸く緩になると同時に、森林が変じて笹原となって、終には谷に出ることが出来た...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...峰に向って進んで行けば、砂礫の地に達するのであるが、この辺には樹は殆んどないといっても宜しい、もっとも夥(おびただ)しく生えているのが、チシマヒナゲシである、その株のもっとも大なのは直径が五寸ほどもあるかと思う、しかしこの辺には、他の草はあまり多くない方であって、チシマヒナゲシもまたこの土地を除いて外の部分には、殆んど見当らなかったのである、ヤマハナソウ、シコタンソウ、シコタンハコベ、エゾコザクラ、リシリリンドウ、チシマリンドウなども、この辺から絶頂に達する間に自生していた...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...ところがカナリヤの夫婦は幸いに引取手があって碧梧桐のうちの床の間に置かれて稗(ひえ)よハコベよと内の人に大事がられて居る...
正岡子規 「病牀苦語」
...ルリハコベは雨近付ば必ず花を閉ぢ...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
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