...二十五六のハイカラな調劑助手に強請(ねだ)つて...
石川啄木 「病院の窓」
...実際のよりはずっとハイカラな亜米利加(アメリカ)式の台所で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...Kはさつきからその向うのところに、ハイカラな、髪を新様に結つた、三十になつたぐらゐな、背の高い、何う見てもピアニストか何かとしか思へない女性が、これも矢張音楽学校か女子大学の女生徒でもありさうな、その女性とはぐつと年若な、その口調から判断しても、その弟子とも思はれるやうな、かなり目に立つシヤンと頻りに何か話してゐるのに眼をとめて、いろいろ想像を逞うしてゐると、ふとそこに、帝大の医学博士で、去年帰朝したばかりのY氏(Kはそれを顔馴染(かほなじみ)だけだがよく知つてゐた)が群集の中から顔を出したと思ふと、いきなりそのピアニストらしい女性と顔を合せて、さもさもなつかしさうにその傍に寄つて行くのをKは見た...
田山録弥 「くづれた土手」
...ハイカラな庇髪(ひさしがみ)...
田山花袋 「蒲団」
...ハイカラな英語のリイダアでもみるやうな洋裝であつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...二階がレストーランになってるごくハイカラな大きなものだった...
豊島与志雄 「黒点」
...背のすらりとしたハイカラな女が...
豊島与志雄 「白日夢」
...ハイカラなめかしやの悲哀であろうが...
豊島与志雄 「風俗時評」
...一向内容にハイカラな所はありませぬ...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...そんなハイカラなものは...
中井正一 「聴衆0の講演会」
...玉突(たまつ)きだのアイスクリームだのというハイカラなものには長い畷(なわて)を一つ越さなければ手が届かなかった...
夏目漱石 「こころ」
...この辺をウロウロしているでしょう」そのトンボ頭のハイカラなら...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...父はハイカラな礼服だが...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...変だ! でもハイカラな浜でなくて幸せさ...
牧野信一 「秋が深い頃だ」
...七種(いろ)ばかりの綺麗なハイカラな香水の瓶が...
牧野信一 「香水の虹」
...私のすぐ真背後(まうしろ)の席にいつ来たものか十八九のハイカラな女優髷(じょゆうまげ)の女が...
夢野久作 「暗黒公使」
...頗るハイカラなもので...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...これが少々ハイカラなのになって来ると...
夢野久作 「鼻の表現」
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