...ともかくもと思って私はナイフでがんじょうな渋びきの麻糸を切りほごしにかかった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...ナイフを格子の間からソロリソロリと下に下した...
海野十三 「流線間諜」
...曲った柄の附いた大形ナイフ(ガリー)と...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...大きな折りたたみナイフで...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...床板の隙間をナイフや庖丁でつついていたら...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...ナイフが来るのを待っているあいだに...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...進んで自分にナイフや消ゴムを貸してくれて...
太宰治 「惜別」
...このナイフは前から化粧台の上に置いてあったのを...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...子供がナイフをもてあそぶように女は自分の美をもてあそぶ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そのほかにやすりとナイフと襟(えり)飾りが一つ落ちている...
夏目漱石 「三四郎」
...ナイフの主に当って...
野村胡堂 「古城の真昼」
...ナイフの刃を、富岡は手首の動脈にあててみたが、ひと思ひにそこへ突き差す気にはなれない...
林芙美子 「浮雲」
...一月以上も前にナイフでほんの少しばかり指を切ったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...「ナイフで一突にやったらしい」それに応えるものがあった...
松本泰 「日蔭の街」
...アレさ指でお摘(つま)みなさらないでナイフで掬(すく)ってフークへチンチンと叩(たた)いてお振りかけなさい」大原マゴマゴ「アアいよいよありがたい」第五十三 去勢術客の小山は去勢術の話を耳新しく感じ「中川君...
村井弦斎 「食道楽」
...「機械があって、そのまわりには撮影技師だの助手だの、たぶん猛獣使いだのもいるんだ、あ、あ」と私は長の質問を止めた、「だから、蛇が樹にからまってるところは、こっちの連中、つまりカメラのまわりにいる連中にはちゃんとわかっているんだ」「どうしてわかってるだ」「だってこのフォークとナイフのこっちにマッチがあるだろ、そしてマッチのところから撮影した画面に、手前のナイフ、いや、にしき蛇とその向うのフォーク、つまり探検家が写ってた、そうだろう、とすればマッチのところから蛇は眼の前にいることになるじゃないか、つまり撮影技師や助手やたぶん猛獣使いなんかには、ちゃんとそこに蛇のいることがわかっているんだ」「うん」長は少し考えてから訊(き)き返した、「じゃあ、どうしてそいつらはあの毛唐に教えてやらねえんかい」「教える必要はないさ、探検家のほうでもそこに蛇のいることは知ってるんだ」「知っててどうして除(よ)けねえだ、毛唐はでえじゃに食いつかれちまったべがえ」「それはだな」と私はうまく説明しようと思った、「つまり、面白(おもしろ)く見せるために、初めからそうするようにちゃんと相談ができているんだ」「誰(だれ)が面白がるんだえ」「見物さ」と私は云った、「長だって面白かったろう」「誰が、おんだらがかい、ちぇっ」と長は鼻柱へ皺(しわ)をよせ、軽侮に耐えないというふうに口をへし曲げた、「おもしれえもんか、あんな肝煎ったこたありゃしねえ、それによ」と彼は唇(くちびる)を舐(な)めた、「あのきけえの側(そば)に誰かいて、でえじゃのこと知ってるのに知らねえふりしてるなんて気が知れねえや、ライオンも虎もばかやつらだし、毛唐もきけえの側にいたやつもみんなばかやつらだ、あんなよ、ばかやつらばかり出て来るかつどうがどこがおもしれえのかい、へっ、つまんねえ」私は浦粕へ帰るあいだ、なんの理由もないのだが、小説の表現技術について、あれこれと考えめぐらしたことを覚えている...
山本周五郎 「青べか物語」
...ナイフで出された鳥を切っていると...
横光利一 「欧洲紀行」
...腹をあなたのナイフの前に差し出します...
横光利一 「火の点いた煙草」
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