...ましてナイフを落した時には途方(とほう)に暮れるよりほかはなかった...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...一年中ペンと箸とナイフぐらいしか持ったことのない右手は...
石川欣一 「可愛い山」
...一挺(ちょう)の丈夫な柄(え)のついたナイフがにぎられていた...
海野十三 「爆薬の花籠」
...そこの石垣の隙間から兇器のジャックナイフと血のついた手袋とを落し込んだ...
江戸川乱歩 「心理試験」
...食事をするにはいつも肉刀(ナイフ)で済ましてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...じゃこうの匂いをつけたナイフが出てきた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...人間の自己保存の本能を語って訪問者の記念のナイフのあとを一ぱい見せていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...小さいナイフのやうな句ばかりで大鉈のやうな句がない...
種田山頭火 「其中日記」
...彼はシシリヤ人が乗込んで来たら相手を夜中にナイフで刺殺すか...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...その時に控え室となっていた教場の机の上にナイフでたんねんに刻んだいろいろのらく書きを見ていたら...
寺田寅彦 「映画時代」
...彼はただナイフをしかもっていなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...敬太郎(けいたろう)は自分の前に残された皿の上の肉刀(ナイフ)と...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...改めてナイフで切り開かれたり...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...ジョンのナイフも磨(みが)かれないまゝになつてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...俺のナイフは折れたんだ」「別のを見つけてくるよ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...ナイフを逆手に持つている...
三好十郎 「肌の匂い」
...皮帶につけてゐた漁師用の大きなナイフで叮嚀に刺を拂つて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...「しかしこのナイフはお前の所持品に相違ない...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
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