...葉子はいつまでもそのデリケートな横顔を注視(みつめ)つづけた...
有島武郎 「或る女」
...恋愛のデリケートな繊緯は日々挽き砕かれる圧迫に耐へることが出来ない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...私の疑問はこの上もなくデリケートなものである...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...まことに珍らしいデリケートな女性である...
海野十三 「振動魔」
...彼はデリケートな部分をいためて...
種田山頭火 「其中日記」
...薄明(うすあかり)のデリケートな銀色の月のように...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...併しそれは同時に極めてデリケートな問題で...
戸坂潤 「社会時評」
...「サトルでデリケートな頭脳と心臓」の外に「癇癪と負けじ魂」とがあった...
中谷宇吉郎 「長岡と寺田」
...無論デリケートな問題であるから滅多(めった)に聞けるものではない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...デリケートな清らかさを指して言ったもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...このデリケートな点に関するあまたの説――そのあるものは明敏であり...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...ここにデリケートな今日性が在るというわけでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...話の一番デリケートな部分を停車中にさせるやうにはめ込む)スミ「そいで...
三好十郎 「おスミの持参金」
...極めてデリケートな彼等の趣味と生活とは...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...如何にデリケートなセンチメンタルさにまで高潮されているかは...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...日本化された近代芸術が生む不可解な詩――鋭い文――デリケートな画――音楽――舞踊――そんなものの中に含まれている魅惑的な段落やポーズ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...何といふデリケートな鰭であらう...
吉田絃二郎 「八月の星座」
...夜会服から黄色い腕をだした踊子とが胸と胸の国境をデリケートな交錯で色どりながら踊った...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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