...此処には色と線とに対する無量にデリケートな官能がある...
阿部次郎 「帰来」
...悟入と模倣と一致と追隨を區別するは極めてデリケートな問題である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...天下国家的構想には少しも興味を持たないでやはり市井情事のデリケートな心理の葛藤(かっとう)を題目としている...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...まことに珍らしいデリケートな女性である...
海野十三 「振動魔」
...何というデリケートな...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...彼はデリケートな部分をいためて...
種田山頭火 「其中日記」
...現在日本の画界における両(ふた)つの分派の作品を対照した時に感ずるあるデリケートな差別の裏面には...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...デリケートな気持が...
豊島与志雄 「常識」
...それは御婦人のデリケートな神経に関することで...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...「サトルでデリケートな頭脳と心臓」の外に「癇癪と負けじ魂」とがあった...
中谷宇吉郎 「長岡と寺田」
...この上もなくデリケートな板庇の上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...デリケートなるアポロ的静観者が見ている為...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...そのデリケートな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...このデリケートな点に関するあまたの説――そのあるものは明敏であり...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...ここにデリケートな今日性が在るというわけでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何かそこに一寸かんにふれて来る何かデリケートなものがあってそれを感じとって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この当時としてはいずれも頗(すこぶ)るデリケートな諸問題が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そんなデリケートな計略にミジンも気付き得なかった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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