...デリケートな言葉で...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...非常にデリケートな物理の実験をやって敏感なねじをいじってはめがねをのぞいている学者と全く兄弟分のような気がしておもしろくなって来た...
寺田寅彦 「自画像」
...そういったようなデリケートな細工などは一切抜きにして全く荒削りの嘆きの天使ができあがっているようである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...現在日本の画界における両(ふた)つの分派の作品を対照した時に感ずるあるデリケートな差別の裏面には...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...それはデリケートな気持ちの問題です」と彼は云った...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...もはや単純には科学にだけぞくし得ない処の常識的な日常概念と接触している最もデリケートな活き活きした点である...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...日の光を透(とお)しているかの如くデリケートに見えた...
夏目漱石 「それから」
...「デリケートな時計のぜんまいみたいなもので...
野村胡堂 「胡堂百話」
...怖(こわ)いんですもの」十八娘のデリケートな神経は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殊に食べ物に就いてはデリケートの味感がないと見え...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...デリケートな接触面のことだがね」「田中という局次長が話のわかるほうだから...
久生十蘭 「ノア」
...実にデリケートにさまざまの千姿万態を...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...――○――青年期に達する時に男でも女でも非常に頭がデリケートに芸術的になるものである...
宮本百合子 「雨滴」
...まるで蝗(いなご)のようにはしこくデリケートな足や手や...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...余り「デリケート」にして...
山路愛山 「透谷全集を読む」
...相手が女で極めてデリケートな手腕を要するので...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...頭が素敵にデリケートで学問が出来過ぎたり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...何といふデリケートな鰭であらう...
吉田絃二郎 「八月の星座」
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