...此処には色と線とに対する無量にデリケートな官能がある...
阿部次郎 「帰来」
...私の疑問はこの上もなくデリケートなものである...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...夏目漱石さんはあらゆる方面の感覚にデリケートだったのは事実だろうが...
内田魯庵 「温情の裕かな夏目さん」
...彼はデリケートな部分をいためて...
種田山頭火 「其中日記」
...デリケートな言葉で...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...貞操帯に関する論議はなかなかデリケートな点にもふれなければなりませんし...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...余りデリケートな同情をもつことができなかつたと同時に...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...もはや単純には科学にだけぞくし得ない処の常識的な日常概念と接触している最もデリケートな活き活きした点である...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...こういう認識論上のデリケートな要点は逆上している民族主義者の素質にとっては...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...それは子が親に対する微妙(デリケート)な謙譲である...
豊島与志雄 「過渡人」
...感情のデリケートな方でした...
豊島与志雄 「食慾」
...それは御婦人のデリケートな神経に関することで...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...無論デリケートな問題であるから滅多(めった)に聞けるものではない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...法隆寺の四天王に近いデリケートなものを示しているのである...
野間清六 「百済観音と夢殿観音と中宮寺弥勒」
...デリケートな清らかさを指して言ったもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...怖(こわ)いんですもの」十八娘のデリケートな神経は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殊に食べ物に就いてはデリケートの味感がないと見え...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...極端にデリケートな自覚のために...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
便利!手書き漢字入力検索