...洋杖(ステッキ)がタンゴを踊りながら彼の長い二本の脛(すね)をひきずってゆくといった恰好(かっこう)だった...
海野十三 「西湖の屍人」
...あれはタンゴ踊(をどり)などと一緒に最新の流行ですが...
薄田泣菫 「茶話」
...天神タンゴラ即ち...
高木敏雄 「比較神話学」
...或は曰く、天神タンゴラ、天より糸を垂れて、海底の地を鈎りしに、糸半ばにして切断し、「ポリネシヤ」の群島成れりと...
高木敏雄 「比較神話学」
...今売り出しのブランカ・ルーナというアルゼンチン・タンゴの名手の後援もしてやらなければならず...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...曲がタンゴでもブルースでもかまわず...
田中英光 「野狐」
...稀にしか見なかつたタンゴを踊る人もめつきり殖えて来た...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...ビクターにティボーのひいた「タンゴ」と「マラゲーニア」がある...
野村胡堂 「楽聖物語」
...舞踊組曲「サラド」の二重唱とタンゴをマーエ(ソプラノ)とルーケッティー(テナー)が歌ったのがある(ビクター)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ピエルミ氏はタンゴの一節を唄つてくれたのですが...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...タンゴなぞは禁止されてゐると云つても走つてゐる汽車の中です...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...タンゴにも、ブルースにも、パネムにも、ゾンビイにも、リンディ・ホップにもない、ワルツだけがもつあの明るい浮きうきした楽しさで、身体が椅子から離れてひとりでに舞いだして行きそうだった...
久生十蘭 「だいこん」
...そしてヘンリイ・ビドウ氏がいみじくも言つたやうに、『アメリカン・バア、タンゴ、マオリ族の刺青が我々の時代に於けるのは、月光、廢塔、トゥルバドゥル詩人の胡弓がロマンチスムに於けるごときものだ...
堀辰雄 「レエモン ラジィゲ」
...今の軽音楽のタンゴバンドみたいな...
三浦環 「お蝶夫人」
...アルゼンチン・タンゴのようなもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...未納 妾、素敵なタンゴ、憶えて来たんだがなあ...
森本薫 「華々しき一族」
...紫陽花の中から楽士たちのタンゴが始まり出したときである...
横光利一 「旅愁」
...『サーシャ、タンゴ――』と、その女は直ぐに男の体に絡みついた...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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