...わざとシニカルに曲解しようとするものである...
芥川龍之介 「手巾」
...シニカルな気分である...
種田山頭火 「鎖ペンを握って」
...しかし石川五右衛門の同郷者だといってシニカルな自慢を振り廻す人はあるかもしれない...
寺田寅彦 「夕凪と夕風」
...さればかのギリシア古代シニカル派哲学の開山たるアンチステネスのごとき精神の快楽と生活の快楽とは相戦うものにして須臾(しゅゆ)も両立すべからずとてつねに生活を敵視したるにもかかわらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...一体婦人団体というものが社会問題に対してどんなにシニカルで...
戸坂潤 「社会時評」
...それでなければシニカルな無力無抵抗主義に陥るほかはないだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...だが又之ほどシニカルでモラル(実はモーラリティー)の欠乏した形而上学も珍らしいだろう(文学者が「モラル」というのは実際界のモーラリティーとは異って元来が文学主義的概念に過ぎないのだ)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...今の私の意地の悪いシニカルな態度に対する抗議や...
中島敦 「虎狩」
...ただしシニカルでありたさうに折々見上げる...
中原中也 「夭折した富永」
...この歌のシニカルな詠み振りからして...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...ラガド市上では殆んど使はれることのない古語に属するシニカルであつた...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...寿はシニカルになって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...シニカルな気持の半面で真実それにひかれているところなど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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