...覇王樹(サボテン)どうでも勝手にするが好いや...
芥川龍之介 「新緑の庭」
...覇王樹(サボテン)どうでも勝手にするが好(い)いや...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...庭にはサボテン、鶏頭(けいとう)、ゼラニューム、その他の花が咲いている...
梅崎春生 「幻化」
...君はサボテン文学...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...蔵(くら)のまへのサボテンのかげにかくれては私(わたし)とおなしに眼(め)のわきに黒子(ほくろ)のある...
竹久夢二 「桜さく島」
...大きなサボテンや葉蘭の鉢が硝子の中にくつきりと見えてゐた...
田山録弥 「時子」
...嶮しい白い山、翡翠の空、羊の切身のやうな土の色、灰色の都市、田舍の赤屋根、寺院の尖塔、サボテンの舞踏、橄欖の群落、エル・グレコの青い繪、ゴヤの黒い繪、さういつたものが限りなく記憶のインデックス・ケイスに詰まつてゐて、何を見てもそれ等のものが比較のために顏をのぞけるのだつたが、さうしてそれが懷かしまれるのだつたが、不思議にも、汽車に乘つてしまふと、そんなものはすべてピレネーの連山と共に遙かの後(うしろ)の方へ後(あと)じさりして、行手のパリの空のみがしきりに氣になりだした...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...巨きな仙人掌(サボテン)が繁つてゐて...
林芙美子 「浮雲」
...サボテン...
原民喜 「夢と人生」
...浅間な庭の植木棚のサボテンの鉢が...
久生十蘭 「あなたも私も」
...――サボテンのような...
久生十蘭 「地底獣国」
...しかしもし幸ひが爪哇のサラサのやうに印度のサボテンの様に海を渡つて向うから遺つてくるものだつたらどうだらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...サラサやサボテンと幸ひを並べたのも等しくサの頭韻を頂くものではあるが突飛で面白い...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...サボテン類などをはじめとして種々な草木を栽(う)え込んで...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...わが邦の今も小児のみか大人まで蟹の両眼八足を抜いて二※(つめ)のみで行(ある)かせたり蠅の背中に仙人掌(サボテン)の刺(とげ)を突っ込み幟(のぼり)として競争させたり...
南方熊楠 「十二支考」
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