...馬場の右脇にコバルト色の学生服を着た背のきわめてひくい若い男がひっそり立っていた...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...コバルトの空には玉子色の綿雲が流れて...
寺田寅彦 「森の絵」
...日陰の部分はコバルトから紫まであらゆる段階の色彩の変化を見せている...
寺田寅彦 「LIBER STUDIORUM」
...コバルトをかける関係で...
外村繁 「澪標」
...更にコバルトを照射するため...
外村繁 「落日の光景」
...ほんの少しずつだよ』と言っておられましたけれどもね」コバルトの照射室は地下室にある...
外村繁 「落日の光景」
...ただ白と緑とコバルトの三つの色で表現しつくされる...
松濤明 「春の遠山入り」
...どうにもならない所にまた電話でコバルト放射室が空いたから直ぐ治療を受けるように...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...コバルト放射線室の事務室には...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...光あるコバルト色の羽をした...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...亜熱帯のコバルト色の空のなかに...
山之口貘 「梯梧の花」
...船長は平気でコバルト色の煙をプカプカやり出した...
夢野久作 「難船小僧」
...今朝(けさ)の空はコバルトに少し白を交ぜて濡(ぬ)れ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...おれは小娘がリボンや小切れを嬉しがるやうに、ルミヨン、コバルト、オランジユ、とり/″\に美くしい色布(トワル)の上へ点描(ポワンテイレエ)するのが理由もなく嬉しいのだ...
與謝野寛 「素描」
...僕は何時(いつ)しかコバルト色の服と猩猩緋(しやうじやうひ)の胴衣(ストン)を着た此(この)国の青年海軍士官と仏蘭西(フランス)語で話し乍(なが)ら歩いた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...其中をS字形に松花江がコバルトを流してゐるのは美くしい景観である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...どうしても南欧のコバルトを要する...
吉川英治 「随筆 新平家」
...スマ子女史はワイシャツの縫目からミス・フランセのコバルトの細巻をとりだして火をつけると...
吉行エイスケ 「職業婦人気質」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??