...コトコトとその駒下駄の音を立てて店前(みせさき)へ近づくのに...
泉鏡花 「薄紅梅」
...それは……」と、ここまで大蘆原軍医が話してくると、どこかで、「コトコト、コトコト……」と扉(ドア)を叩くような物音がした...
海野十三 「恐しき通夜」
...コトコトと部屋を一周したけれど...
海野十三 「獏鸚」
...たたきを下駄でコトコトいわせている...
田山花袋 「田舎教師」
...あけ方に戸をコトコトと叩く音がした...
田山花袋 「道綱の母」
...ミシンをコトコトとふみはじめた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...「入ってもよくって?」コトコトと二つばかり...
中里介山 「大菩薩峠」
...青年はコトコト路を鳴らして帰えって行った...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...厚い雪の中を草履のまゝコトコトと二三軒もさきの街角の暗がりまで歩いて行く...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...霎時コトコトと牀の上を歩いているような物音がしていたが...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...五時十分にコトコトと階段を下りてくる靴音をきいた...
松本泰 「日蔭の街」
...一日淋しそうにコトコトと働いて居るお久美さんには誰も気を付けなかった程...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...配膳室のドアをわざとコトコト叩いたら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...再び奥でコトコト物音がする...
三好十郎 「好日」
...コトコトコトとつづいて歩く――間...
三好十郎 「樹氷」
...(コトコトとほうちょうの音)……誠さん...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...はじめっから茶汁でコトコト煮るよりは...
矢田津世子 「茶粥の記」
...……コトコトコトコトコトコトと扉(ドア)をたたく音…………...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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