...なにかそぐわないキンキンした響きを立てて流れた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...キンキンした響きの中にあった...
梅崎春生 「黄色い日日」
...隣の部屋からキンキン早すぎる廻転の安蓄音器が...
太宰治 「音について」
...キンキンと音のする捕手の腕利きに違いない...
中里介山 「大菩薩峠」
...潮鳴りの音を聞いたか!遠い波の叫喚を聞いたか!旗を振れツ!うんと空高く旗を振れツ元気な若者達がキンキラ光つた肌をさらしてカラヽ カラヽ カラヽ破れた赤い帆の帆縄を力いつぱい引きしぼると海水止めの関を喰ひ破つて朱船は風の唸る海へ出た!それツ! 旗を振れツ!○○歌を唄へツ!朽ちてはゐるが元気に風をいつぱい孕んだ朱船は白いしぶきを蹴つて海へ!海の只中へ矢のやうに走つて出た...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...キンキラ坊主は呆然と私を見ていたけれども...
林芙美子 「新版 放浪記」
...厭にキンキラ顔を光らせて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...キンキンした鼠色のお白粉を塗りたくっている...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...キンキンと槇子の声がひびいていた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...例によって発育不充分なキンキラ声をあげ...
久生十蘭 「魔都」
...もめなかったですか」「面倒なことは一度もありませんわ」サトーリスの声がキンキン響いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...結局僕はサンボリストなんで――などゝそれが酩酊者の耳にも酔を醒すかのやうなキンキンとした奇声で...
牧野信一 「心象風景」
...秋の陽(ひ)はキンキラと照つてゐます...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...筒いっぱいのキンキン声を張り上げて歌いだしたねこの...
正岡容 「寄席」
...それが家の前で止って、荒っぽく格子戸が、あけたてされて――「おい、何て、留守番だ! よる夜中、格子をあけッぱなしにしやあがって!」と、キンキンする、女の声が、角立ったが、「おや! お客さんかえ? 見なれねえ草履(ぞうり)が――」吉公が駆け出して、「おお、姐はん、思いがけねえお客人で――」「こんな夜中に、だれだえ!」と、お初の声...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...キヤキヤは当時の蘭名キンキナの転訛(てんくわ)であらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...子沢山のおかみさんが立ち働きづめでキンキン声を張り上げて...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...特別にキンキン痛いのですが...
夢野久作 「一足お先に」
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