...骨を入れて蝙蝠傘(こうもりがさ)のような形に作った白紙の笠、これとてもありきたりのものだが、何んとなく清々(すがすが)しくって、注意してみると、一カ所、針の先でいくつとなく孔(あな)を明けた所があった...
有島武郎 「星座」
...したがって身体は一カ所でのびたり縮んだり...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...その十五カ所の放射地点をたどって...
海野十三 「海底大陸」
...幾カ所の橋を渡り...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほとんどすべての点が完全でもただ一カ所に漏洩があれば万事が駄目(だめ)になる...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...一カ所一カ所についてそのところでは二度と気を使わなくてもよいように...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...同じ場所が大きく二カ所ほど汗で染め抜かれていた...
夏目漱石 「三山居士」
...その所々が三カ所ほど巻いてあった...
夏目漱石 「門」
...あらそいは八カ所に展開し...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...毎日一カ所ずつ焼穴をあけてゆく...
久生十蘭 「魔都」
...前頭部に二十九糎と七糎の二カ所の傷を受けたのである...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...しかも二三カ所手痍(てきず)を負うた奴を着た壮年の男が...
二葉亭四迷 「浮雲」
...最大の難点は敵を一カ所に集める方法が分りませんでした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...中腹に一カ所パッと光ると...
武者金吉 「地震なまず」
...数十カ所から起った火は...
森鴎外 「渋江抽斎」
...その楯には二百三十カ所の穴をあけられていた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...三カ所だけ池みたいにし...
柳田国男 「故郷七十年」
...到着の翌日ダルメイダは島内数カ所の小堂を見て廻ったが...
和辻哲郎 「鎖国」
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