...カナリヤの籠を持ちし女を見る...
芥川龍之介 「鸚鵡」
...けれどもカナリヤは奪わるることによって幸福にはなるとも不幸福にはならない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...カナリヤの歌と同様...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...たまたまバー・カナリヤから出て来た彼(か)の妖酒に酔いしれたお客さんだとて差閊(さしつか)えない...
海野十三 「地獄街道」
...柔い黄色の羽根がやっと生えそろったばかりのカナリヤの雛仔(ひな)を...
海野十三 「振動魔」
...私達は大抵柄(がら)の小さいカナリヤに味方をしなければならぬ義理合(ぎりあひ)になつてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...いつもカナリヤ籠に入れて...
薄田泣菫 「初蛙」
...カナリヤねらう黒き瞳(ひとみ)濡れたる小猫の様にて...
太宰治 「二十世紀旗手」
...比古居にて電話いそがしく籠のカナリヤも・春の夜のうそとまこととこんがらがつて大大阪はさすがに景気インフレ街は更けるとへどばかり春樹居で主人に代りて・たまたま鶯が来て妻と二人四月七日曇...
種田山頭火 「旅日記」
...とんとカナリヤとおんなじで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...雀の喧騒の中のカナリヤの声ほどの響きも立てなかった...
豊島与志雄 「田舎者」
...懐かしいヴィスチュウルの河よ! ちっちゃな電車よ! 私の金糸鳥(カナリヤ)よ! さようなら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...まつたく金絲雀(カナリヤ)そつくりだ!『やれやれ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...四羽のカナリヤをこの籠の中へ入れたので...
正岡子規 「病牀苦語」
...ところがカナリヤの夫婦は幸いに引取手があって碧梧桐のうちの床の間に置かれて稗(ひえ)よハコベよと内の人に大事がられて居る...
正岡子規 「病牀苦語」
...手飼のカナリヤの昨日も卵産み今朝も卵産みしに今俄(にわか)に様子悪く巣の外に出て身動きもせず如何にすべきとて泣き惑ふ...
正岡子規 「病牀六尺」
...天井にはカナリヤの鳥籠が一つ...
山本笑月 「明治世相百話」
...かの異類なる金糸雀(カナリヤ)の雛(ひな)にまさりて親しけれ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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