...橄欖色(オリーブいろ)の栞(しをり)の房が垂れた...
石川啄木 「鳥影」
...松山館の弁士はよく「空はオリーブ色に晴れ渡り絶好の飛行びより」と謡うように言つた...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...初世のオリーブ色の金紗の着物を朝草のように青々と浮き立たせていた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...こうした古式蒼然たる拵えの中からオリーブ色の顔だけが妙に若々しく素敵に真剣らしく...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...至るところの山腹にはオリーブの実が熟して...
寺田寅彦 「先生への通信」
...タレスはオリーブを買い占めて巨利を博したそうである)...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...その側にオリーブの羅紗を掛けた机とがあった...
豊島与志雄 「運命のままに」
...男らしい顔つきで、きりっとした口許(くちもと)、弓なりの鼻、頬はオリーブ色、動作はもの静かで、態度に威厳があります...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...灰緑色(オリーブ・グリーン)の雲塊を煙のような薄赤いものが貫き...
久生十蘭 「ノア」
...もう一方の端にオリーブの実がある...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...黝んだオリーブ色をしたウォツカをひっかけると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ハイジを引き寄せてオリーブ色のほほにキスした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...九「此間お送りした「橄欖(オリーブ)」御覧になりましたか...
牧野信一 「眠い一日」
...榊やオリーブの枝をさんさんと打ち振りながら続いて続いて止め度がない……...
牧野信一 「バラルダ物語」
...我国の徳川時代における本草学者達はヅクノキ一名ハボソを間違えて軽率にもそれをオリーブだと思ったので...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そしてこのヅクノキをオリーブと間違えるなんて当時の学者の頭はこの上もなく疎漫で鑑定眼の低かったことが窺われる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...一天斎驚倒師」と大きく朱で書いてある橄欖(オリーブ)と橙(オレンジ)のリボンで飾られた写真姿を見たとき...
正岡容 「寄席」
...たたんである橄欖(オリーブ)色の布を出した...
宮本百合子 「或る日」
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