...――いずれも皆こう云う僕にはこの恐しい人生を隠した雑色のエナメルに外ならなかった...
芥川竜之介 「歯車」
...所々の軒にさがったエナメル・ペンキ塗の売薬やその他の看板が...
石川欣一 「山を思う」
...このふしぎなロッカーは、両がわに、あわせて三十個ほどならんでいましたが、そのとびらには、小さいネーム・プレートがついていて、エナメルで、ローマ字と数字とが、T1、T2、S1、S2、A1、A2などと書いてあるのです...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...悦子はそれが上質のエナメル革の...
谷崎潤一郎 「細雪」
...靴はエナメルにすべきだけれど...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...」私は自分の履いている新品のエナメル革に目をおろした...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...エナメル革の靴底をちらと見た...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...エナメル塗りの靴の爪先を無意味に動かすのであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...エナメル……十本の指先をすっかり仕上げてしまうには...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...エナメル塗りの大長靴をはいた小柄できびきびした巡査部長を呼びつけて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...エナメル革靴を履いとった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...モートンが自分のエナメル靴に目を落とした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...もしそうなら夜会服や薄いエナメル靴は身に着けません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...エナメルの靴を穿かせて...
夢野久作 「怪青年モセイ」
...目庇(まびさし)までも薄い上等のエナメル皮や何かが使ってある...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...その卵白色とエナメル黒のダンダラの長い長い抛物線型に伸びた触角は...
夢野久作 「髪切虫」
...硝子(ガラス)のように光っているエナメル靴の踵(かかと)までも...
夢野久作 「暗黒公使」
...エナメルの靴と身を替えて鏡の前に立って見ると...
横光利一 「旅愁」
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