...ペンをインキに浸し...
芥川多加志 「四人」
...鉄筆(ペン)に紫のインキ瓶...
石川啄木 「病院の窓」
...あたりはインキをとかしたように...
海野十三 「怪塔王」
...隠しインキ帆村探偵の熱心によって...
海野十三 「流線間諜」
...原稿の書きそこないを丸るめたのや、煙草の灰、新聞のきれ屑(くず)、辞書類の開らきっぱなしになっているのや、糊壺(のりつぼ)、インキのしみ、弁当をたべた跡、――割箸(わりばし)を折って捨てたのや、時によると香の物の一切れぐらいおちたままになっていることも珍らしくない...
相馬泰三 「六月」
...それへインキ壺を引っ懸けて行く...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...「Mr. S. K.」と書き続けたインキの痕(あと)をすかして見ると...
谷崎潤一郎 「秘密」
...インキはなくなるのがつとめじゃない...
夢野久作 「ペンとインキ」
...その時誰かの万年筆のインキがほんの少しばかり卓布を汚したのに対して...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...オリジナルは児童用の粗末な藁紙(わらがみ)ノートブックに当時丸善(まるぜん)で売っていた舶来の青黒インキで書いたものだそうであるが...
寺田寅彦 「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」
...インキもまだ乾かないかと思われるばかりです...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その拍子にインキ壺からインキがぱっとはねかえった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...赤きインキもて書かれし手紙も添へられつ...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...それからまた印気(インキ)を走らせた...
夏目漱石 「明暗」
...インキンと、又少しオデキが出来かゝって弱る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...インキンタムシの患部に伝えこれを療する事がある(同属のマダイオウも同目的に使用せられる)...
牧野富太郎 「植物記」
...辰男はインキに汚れた骨太い指で抓(つま)んで大口に食べた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...花の汁が紫インキのようだからというが(更級(さらしな))...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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