...耶蘇（ヤソ）紀元三千年の欧羅巴（ヨーロツパ）はイブセンの大名をも忘却するであらう... 
芥川龍之介 「僻見」
...イブセンは彼が巧妙にアルング夫人を描いた時は自由の母のまぼろしを見てゐたにちがいない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...文界及び劇界に於てもハンフレイ・ワアズ或はクライド・フイチエスの如きが群衆の偶像であるにひきかへ、エマアソン、トロウ、ホイツトマン、イブセン、イエツ、ステフエン・フイリツプスの如き天才の美を認識する者は極めて少数に過ぎない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...沙翁劇にしろイブセンにしろ...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...イブセンは不機嫌な顔をして...
薄田泣菫 「茶話」
...両側にイブセンとビョルンソンの像...
谷譲次 「踊る地平線」
...イブセンの劇は、社会的ではあるけれど、その社会的のところが好いのでなくて、イブセンそのものゝ持つた力とか見方とか、理解のしやうとか、さういふものが個人と自然との境まで入つて行つているから、それで価値があるのである...
田山録弥 「社会劇と印象派」
...ワグネルやイブセンやグリイグやダンヌンチオの作品を窺ふものゝ皆承知してゐる事である...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...いやしくも新しい空気に触れた男はみんなイブセンの人物に似たところがある...
夏目漱石 「三四郎」
...ただ男も女もイブセンのように自由行動を取らないだけだ...
夏目漱石 「三四郎」
...ただし俗礼にかかわらないところだけがイブセン流なのか...
夏目漱石 「三四郎」
...たとえばイブセンの脚本を小説に直した様なものを云うのである...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...所謂（いわゆる）イブセンの書いたもの抔（など）は先（ま）ず吾人の一生の浮沈に関する様な非常な大問題をつらまえて来て其問題の解決がしてある...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...主義から出発して書いたものがイブセンの作の中にある...
夏目漱石 「模倣と独立」
...イブセンはイブセンなりと言った方が当っている...
夏目漱石 「模倣と独立」
...だから其処（そこ）にイブセンとショウとの間に...
「予の描かんと欲する作品」
...文学の方ではその頃イブセンを好んで読んでいたように思う...
三木清 「語られざる哲学」
...イブセンの「人形の家」が...
三好十郎 「樹氷」
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