...汝が世界を正したいと思うならその悪意・災いをみな打ち払いたいのなら世界じゅうの荒れ地に花を咲かせよわびしい荒野をバラの花園とせよ――そのあとでおのれを正すことだ...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...わびしいけしきでした...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「雪の女王」
...そしてたうとう私は或るわびしいはけ口を見つけたのだ...
太宰治 「思ひ出」
...時雄はわびしい薄暮を苦(にが)い顔をして酒を飲んでいた...
田山花袋 「蒲団」
...雨の日の黄昏(たそがれ)は知らぬまに忍び足で軒に迫ってはや灯(ひ)ともしごろのわびしい時刻になる...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...わびしい旅の第一夜であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...冷ややかな長い線とわびしい直角...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...秋の物わびしい午後であつた...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...わびしい追憶の心像(いめえぢ)は...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...すべてがわびしい闇のなかに――物語の終結は近づいてゐた...
原民喜 「ある時刻」
...ぜひとも復活祭のお祝いをしなければならないって義理はないが」「わびしいことをいうわね...
久生十蘭 「復活祭」
...真鍮燭台(しんちゅうしょくだい)にろうそくが二本とわびしい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...わびしいこの家の壁に麗々と飾りたてたのさ...
牧野信一 「手紙」
...自分の狭いわびしい小部屋にいようが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...客人たちは順々にわびしい場末の街へ歩み出た...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...なんとなくものわびしい氣持(きもち)がするのでした...
水野仙子 「冬を迎へようとして」
...わびしいものです...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...埠頭の別れはへんにわびしい...
吉川英治 「随筆 新平家」
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