...しかしその底に潜んでいるのは妙に侘(わび)しい心もちだった...
芥川龍之介 「年末の一日」
...さらけ出してお謝罪(わび)をしろと...
泉鏡花 「活人形」
...手当をうけながらわびた...
海野十三 「怪星ガン」
...心はいつでも「わび」を感じるといって...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
......
高見順 「死の淵より」
...十八日に墨染の衣の御出家のお姿のままで御ところへおわびに参りました時にも...
太宰治 「右大臣実朝」
...いかにも不幸で孤独(こどく)で侘(わび)しげな一個の若者といった格好(かっこう)なので...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...あいつにわびてくれるかと言うんだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...わたくしは蝉と蟋蟀(こほろぎ)の庭に鳴くのを待ちわびるやうになつた...
永井荷風 「蟲の聲」
...わびらるべきであった...
蜷川新 「天皇」
...橘(たちばな)の花が侘(わび)しげに咲いてるのである...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...夜(よ)な/\鳴くこゑ耳につきて物侘(ものわび)しく厭(いと)はしく...
樋口一葉 「あきあはせ」
...我れと佗((わび))して帰りぬべきものをと覚束((おぼつか))なきを頼みて...
樋口一葉 「琴の音」
...――そんな佗(わび)しい冬の旅を続けている自分のその折その折のいかにも空虚(うつろ)な姿が次から次へとふいと目の前に立ち現われて...
堀辰雄 「菜穂子」
...車の中では互いに顔が見えなくなるのをわびしく思った...
水野葉舟 「遠野へ」
...鮑(あわび)など取る由を委細に載せ居る...
南方熊楠 「十二支考」
...月の吐息か 仄かな調(しらべ)は闇をば流れ来て侘(わび)しいこの身の悶(もだ)ゆる心に 響け 調よ...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...佗(わび)しく、頼りなく、にんじんはじっとしている――退屈が来るなら来い!罰(ばち)が当たるなら当たれ! だ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索