...あれからわしはお前の家には一度もよう行かずにいるんだ」そういった倉地の返事にはいかにもわだかまりがなかった...
有島武郎 「或る女」
...わだかまりの無い気分! 私は貴女の詩をあのカルチエ・ラタンの小さなカフエーの詩人達の集りに読み聞かせてやりたい...
石川三四郎 「蒼馬を見たり」
...けだし私どもにして、一たび宗教的反省をなしうる人となるならば、そこにはなんのこだわりも、わだかまりも、障礙(さわり)もないのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...絶食もよからう! 食べすぎ飲みすぎのわだかまりが清掃されるだらう!雪がふるふる...
種田山頭火 「其中日記」
...女主人はわだかまりのない物の言い振りで...
近松秋江 「霜凍る宵」
...先妻の姉――これが始終心にわだかまりて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...腹にわだかまりがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...「お薬湯を召し上がりませ」わだかまりもなく言って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...勘當同樣に此道場に預けられて居るんだ」何んのわだかまりもなくこんな事を言ふ敬太郎だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分にもね」平次が何んのわだかまりもなくいうのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...わだかまりもなくこう笑います...
野村胡堂 「眠り人形」
...あれはもちろんわだかまりのない骨折りなんかではなくて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...わだかまりがあるな?と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お久美さんもつれられて微笑はしたけれ共何だかわだかまりの有るらしい様子で...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...過去のわだかまり一切は吹き払われていたのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...むずかしいわだかまりにもみえ...
吉川英治 「私本太平記」
...もうそこには何のわだかまりもない...
吉川英治 「源頼朝」
...どんなわだかまりがあろうと...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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