...その思い入った心持ちは何事もわだかまりのなくなった葉子の胸の中を清水(しみず)のように流れて通った...
有島武郎 「或る女」
...ふたたびひとつのわだかまりとして...
梅崎春生 「Sの背中」
...わだかまりみたいなものが...
梅崎春生 「Sの背中」
...何人も心になんのわだかまりもなく...
高神覚昇 「般若心経講義」
...真黒い陰影がわだかまり...
太宰治 「火の鳥」
...ほんとうにそれは何年ぶりかで心の底からわだかまりが取れ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そして何のわだかまりもなく彼女のことを想い耽っていると...
豊島与志雄 「反抗」
...教室員が心も体も互いにぴったりより添って活動した幾度かの生命がけの救護隊の体験は私と山下との間のわだかまりをすっかり忘れさせてしまった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...その間に何の蟠(わだかまり)もなく...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...行って上げるわ」なんというわだかまりのない返事でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...勘當同樣に此道場に預けられて居るんだ」何んのわだかまりもなくこんな事を言ふ敬太郎だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――子刻(ここのつ)(十二時)少し前でした」お妙の答えにはなんのわだかまりもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...わだかまりもなくこう笑います...
野村胡堂 「眠り人形」
...全てのわだかまりが消えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...私は気分において「心晴れぬ」わだかまりが生じてならなかつた...
牧野信一 「ビルヂングと月」
...わだかまりを持つなどは以てのほかだ――と...
吉川英治 「私本太平記」
...過去のわだかまり一切は吹き払われていたのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...腹にわだかまりがあるのじゃろう...
吉川英治 「親鸞」
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