...友人たちが求婚のわずらわしさや不安をいっさい自分の手から取り除いてくれて...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...今度の支那ゆきはその意味において一切のわずらわしさがなく...
上村松園 「余齢初旅」
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岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...茶室は簡素にして俗を離れているから真に外界のわずらわしさを遠ざかった聖堂である...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...ポケットに入れてひと瓶をはこぶわずらわしさをまぬがれて喜んでいる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...うちが、かせいであげても、だめか」「だめ」それから、女も休んで、夜明けがた、女の口から「死」という言葉がはじめて出て、女も人間としての営みに疲れ切っていたようでしたし、また、自分も、世の中への恐怖、わずらわしさ、金、れいの運動、女、学業、考えると、とてもこの上こらえて生きて行けそうもなく、そのひとの提案に気軽に同意しました...
太宰治 「人間失格」
...そのわずらわしさ...
太宰治 「もの思う葦」
...または浄瑠璃が歌う義理人情のわずらわしさをもまだ経験しない幸福な富裕な町家(ちょうか)の娘...
永井荷風 「夏の町」
...彼女はもう何もかも一切のわずらわしさを捨て...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...客のわずらわしさをいやがらないで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...わずらわしさにかけてはティトレリが弁護士のかわりを十分するように思われた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...ああ人生のわずらわしさ...
久生十蘭 「ハムレット」
...夫のために大勢の給仕をつけるよりは費用もわずらわしさも少なくてすむであろうから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ありとあらゆる苦(くる)しみや悲(かな)しみやわずらわしさをのがれて...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...身辺のわずらわしさもない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...世評周囲のいろんなわずらわしさによく守時は耐えてくれた...
吉川英治 「私本太平記」
...けれども結局、わずらわしさに、こちらは根負けしてしまいましたし、なお続ければ、以後の高山右近も相当長くかかるので、切れ目を作って、右近のごく若い時代でひとまず終りを作ったわけです...
吉川英治 「小説のタネ」
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