...この廃都をわが物顔に...
芥川龍之介 「偸盗」
...天空をわが物顔に下りてくる「魔の空間」を突きさした...
海野十三 「宇宙戦隊」
...わが物顔にこき使っているうちに――それがあなたがたを皆...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...幼い時分から遊び馴(な)れた浜をわが物顔にずんずん歩いた...
徳田秋声 「仮装人物」
...写真屋も銀子をわが物顔にふるまい...
徳田秋声 「縮図」
...日ごろ両国における愛国心をわが物顔に取り扱い...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今こそといわぬばかり独りこの戯作者(げさくしゃ)の庵(いおり)をわが物顔に...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...ここで思う存分泣いてみたいような気になっていると、隣室の幻覚のことも耳には入らず、他人の座敷を、わが物顔に、帰ることを忘れているのも気がつかず、なんとなしに、思う存分、甘い涙にひたって、泣けるだけ泣いてみたいような気分で、炬燵に頬をうずめてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...神主はああ言ってわが物顔に天変地異の安全を保証顔に説き立てるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすが空をわが物顔の狗鷲(いぬわし)大王も...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...わが物顔に一本控えている...
夏目漱石 「虞美人草」
...吉備団子(きびだんご)をわが物顔に喰い尽したのは残念の次第である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...きつとわが物顔に「金源三の平等観」など題して書立つる者が出る筈...
南方熊楠 「きのふけふの草花」
...心の中では玉鬘をわが物顔に言っているのを憎んだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...若宮をわが物顔にして懐中(ふところ)からお放ししないのだから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どこの往来でもわが物顔に押し回ってチャリンチャリン...
山本笑月 「明治世相百話」
...真夏の街頭をわが物顔に闊歩して...
山本笑月 「明治世相百話」
...きょうこのごろその水軍たる大小の兵船がわが物顔に監視(かんし)の眼をひからせて...
吉川英治 「黒田如水」
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