...ここまで迎いに来るにもろくろく旅費がない騒ぎでしょう」といってさすがに苦しげに笑いにまぎらそうとした...
有島武郎 「或る女」
...おさんどんの仕事もろくろくできはしないくせによけいな所に出しゃばるもんじゃない事よ...
有島武郎 「或る女」
...おそらくかれら自身は死んでもろくろく葬られなかったかと思われる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ろくろく話さえしなかった仲でしたから...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ろくろく口もきかずに冷淡に構えているが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...ろくろく表へも出ずに暮してきたのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...学資もろくろく送ってもらえなくなっていた磯野を世に出すまでには...
徳田秋声 「足迹」
...碌々(ろくろく)男と口を利くひまもなく...
徳田秋声 「あらくれ」
...それに工事中ろくろく家財や書物の整理もできなくて...
徳田秋声 「仮装人物」
...食事もろくろくできず...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...碌々(ろくろく)と日を過して来たと嘆息して...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...ろくろく紐(ひも)も結ばずに...
林芙美子 「浮雲」
...預(あずか)った子どもの世話をろくろくしない者が多かった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...署長と司法主任はろくろく自分の報告など聞こうとはせず...
森下雨村 「五階の窓」
...ろくろく日の光もささず...
山本周五郎 「日本婦道記」
...あのころは夜もろくろく眠れなかった...
横光利一 「旅愁」
...碌々(ろくろく)と終るしかありますまい...
吉川英治 「三国志」
...先帝の代にも碌々(ろくろく)と空とぼけ...
吉川英治 「三国志」
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