...夜なら提燈(ちょうちん)かはだか蝋燭(ろうそく)もって...
太宰治 「姥捨」
...そうかと思えば小僧が仏壇のお花を棄てるのに誤って蝋燭(ろうそく)立てを小指の先に突き刺して...
橘外男 「蒲団」
...蝋燭(ろうそく)に灯をつけて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...白樺(しらかば)など脂(あぶら)の多い木の榾を暖炉の上に立てて蝋燭(ろうそく)代りにともすのがロシヤの貧しい農家のならいであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...あぶら蝋燭(ろうそく)の燃えさし...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...しかしあのろうそくの炎の不定なゆらぎはあらゆるものの陰影に生きた脈動を与えるので...
寺田寅彦 「映画時代」
...無数の蝋燭(ろうそく)がともり...
寺田寅彦 「詩と官能」
...堂のわきのマドンナやクリストのお像にはお蝋燭(ろうそく)がともって二三人ずつその前にひざまずいて祈っている...
寺田寅彦 「先生への通信」
...私はまっ暗な中では眼が見えませんから今ろうそくをつけます」爺さんは急いでろうそくに火をつけました...
豊島与志雄 「天狗の鼻」
...指先で蝋燭(ろうそく)の芯(しん)をつまんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ブリュジョンが寝床に起き上がって壁につけてある蝋燭(ろうそく)の光で何かしたためてるのを見た...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...三本の蝋燭(ろうそく)が燃えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その上が横に長い鏡になっていて前に蝋燭立(ろうそくたて)が二本ある...
夏目漱石 「三四郎」
...深夜蝋燭(ろうそく)を立てて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その辮髪の先へ湯呑み茶碗の中へ蝋燭(ろうそく)を立てて灯を点したのを結びつけると...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...おちつかぬろうそくの灯影の中にあった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...蝋燭(ろうそく)問屋に奉公していたが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そして緊張しきった勘定方の顔が蝋燭(ろうそく)に赤く揺らいで...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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