...くるりと丸めてハタと向う見ずに投(ほう)り出すと...
泉鏡花 「婦系図」
...夜が近づくにつれて暗くなってゆくこういうすべてのものを、侯爵は、いかにも家路に近づいている者のような様子で、ぐるりと見した...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...」くるりと向うを向いて怒った風をしたが...
豊島与志雄 「月かげ」
...ここを潜(くぐ)り抜けたら、乾いた所へ出られる事かと、受け合われない行先をあてにして、ぐるりと廻ると、足の甲でとまってた水が急に脛(すね)まで来た...
夏目漱石 「坑夫」
...代助の頭(あたま)を中心としてくるり/\と焔(ほのほ)の息(いき)を吹いて回転した...
夏目漱石 「それから」
...左の袖(そで)がするりと抜けた...
夏目漱石 「野分」
...あるりっぱな家の庭に立っておりました...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...ふいにくるりとうしろを向いて...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...かつては瑠璃(るり)の色...
林芙美子 「浮雲」
...正門までぐるりと垣を巡る間...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...妻は完璧な居間をぐるりと眺めた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...池(いけ)壁(かべ)樹(き)の周囲(ぐるり)を這(は)い...
南方熊楠 「十二支考」
...白い細い指が顔をおさえて指と指とのすき間にかすかな悲しみの音のもれてくるのを見て女はするりとまぼろしの消える様に行ってしまった...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...またゆるりと悲しい旅人だった時代の話も聞かせに来ましょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ぐるりとまわりをとり巻いた...
山本周五郎 「新潮記」
...ごゆるりお休みなされませ」一言...
吉川英治 「黒田如水」
...きょうはごゆるりなさい」座をかえて...
吉川英治 「新書太閤記」
...自然ぐるりと一廻りして...
吉川英治 「新書太閤記」
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