...林檎(りんご)を皮ごと噛じつてゐたり...
芥川龍之介 「歯車」
...私は汽車の中でなだらかな斜面の半腹に林檎(りんご)畑を後ろにしてうずくまるように孤立するフランセスの家を考えていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...りんごでもかきでも...
海野十三 「三十年後の世界」
...「青二、お待ちよ、りんごを一つ、あげるから……」母親が声をかけたが、青二は、「うん...
海野十三 「透明猫」
...(ニウトンが引力を思ひついたのも林檎(りんご)の樹蔭だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...ぼくは自分をりんごの木の様に重っぽく感ずることがある...
太宰治 「虚構の春」
...林檎(りんご)の実のように白いことです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...重力があって天体が運行して林檎(りんご)が落ちるとばかり思っていたがこれは逆さまであった...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...ぽったりした頬(ほお)は林檎(りんご)のように紅(あか)かった...
徳田秋声 「縮図」
...あたかもりんごの木がりんごを生ずるのと同じだと思っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...酒造用の林檎(りんご)を盗んだために捕えられました...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...果物置き場にはりんごが少しはいっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自宅(うち)の渋柿は八百屋(やおや)から買った林檎(りんご)より旨(うま)いものだ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...俯向加減(うつむきかげん)になって鄭寧(ていねい)に林檎(りんご)の皮を剥(む)いている清子の手先を眺めた...
夏目漱石 「明暗」
...ラテン語の諺(ことわざ)にアブ・オヴォ・アド・マルム(善より悪へ)というはもと卵より林檎(りんご)への義だ...
南方熊楠 「十二支考」
...女の子はまるで絹で包んだ苹果(りんご)のような顔いろをしてジョバンニの見る方を見ているのでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...第二十九 野菜サンドイッチは前のチサ菜と人参(にんじん)ジャガ芋なぞの湯煮(ゆで)たのと別に林檎(りんご)なぞを細かく刻んでおきます...
村井弦斎 「食道楽」
...恋人よりひそかにうけしりんご一つ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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