...彼は海へ張り出した葭簾張(よしずば)りの茶屋の手すりにいつまでも海を眺めつづけた...
芥川龍之介 「少年」
...空しき蘆簀張(よしずばり)の掛茶屋が...
泉鏡花 「薄紅梅」
...田畝(たんぼ)の葦簾張(よしずばり)だ...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...橋のたもとの望富閣という葦簾(よしず)を張りめぐらせる食堂にはいり...
太宰治 「狂言の神」
...葭簀(よしず)張りの茶店があって...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...葭簀(よしず)と蓆(むしろ)っ張(ぱ)りではあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう半分ほど葭簀(よしず)の外に出て往来を眺(なが)めていた...
夏目漱石 「坑夫」
...中へ入れろ」「ヘエ――」葭簀張(よしずばり)の水茶屋で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...葭簾張(よしずばり)の便所の側まで行くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...實は俺の話を葭簾(よしず)の外で聽いてゐたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お茶を賣つてゐた葭簾(よしず)ばりの茶店だつたのだ...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...窓の前に一間半の高さにかけた竹の棚には葭簀(よしず)が三枚許り載せてあつて...
正岡子規 「九月十四日の朝」
...或る箱の葭簀(よしず)の下では支那らんちゅうの目の醒めるようなのが魁偉(かいい)な尾鰭を重々しく動かしていた...
宮本百合子 「高台寺」
...葭簀(よしず)張りの掛茶屋が二...
山本笑月 「明治世相百話」
...葭簀(よしず)を掛けた一軒の茶店で袖無しを着た茶店の親爺が...
吉川英治 「剣難女難」
...さっきから同じ葭簀(よしず)の蔭で...
吉川英治 「私本太平記」
...土間の葭簀(よしず)をめくって飛びだしてくると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...葭簀(よしず)の外にいる西瓜売りの又八へ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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