...日暮の打水(うちみず)のまだ乾かぬ茶屋の葭簀(よしず)も青薄(あおすすき)...
泉鏡花 「浮舟」
...葦簀(よしず)を掛けて...
泉鏡花 「瓜の涙」
...どちらもすすけたよしず張りで...
梅崎春生 「黄色い日日」
...河原の砂原に葦簾張(よしずば)りの氷店や売店が並び...
寺田寅彦 「涼味数題」
...そろ/\葦簾張(よしずばり)の外へ出て行つた...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...葭簾(よしず)をかけた花屋の車からは...
徳田秋声 「黴」
...煤埃(すすほこり)にまみれた古葭簀(ふるよしず)で...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その傍に葭簀張(よしずばり)の休茶屋(やすみぢゃや)があって...
永井荷風 「十六、七のころ」
...葭簀(よしず)を立掛けた水茶屋の床几(しょうぎ)には徒(いたずら)に磨込(すりこ)んだ真鍮(しんちゅう)の茶釜(ちゃがま)にばかり梢を漏(もれ)る初秋の薄日のきらきらと反射するのがいい知れず物淋(ものさび)しく見えた...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...橋の袂(たもと)の葭簀茶屋(よしずぢゃや)に...
夏目漱石 「虞美人草」
...葭簀(よしず)の影から見ると粘土(ねばつち)のへっついに...
夏目漱石 「坑夫」
...葭簀(よしず)の隙(すき)から覗(のぞ)くと...
夏目漱石 「道草」
...或る箱の葭簀(よしず)の下では支那らんちゅうの目の醒めるようなのが魁偉(かいい)な尾鰭を重々しく動かしていた...
宮本百合子 「高台寺」
...二枚折の葭簀屏風(よしずびょうぶ)にまだ姿の遮られているうちに...
森鴎外 「雁」
...葭簀(よしず)張りの掛茶屋が二...
山本笑月 「明治世相百話」
...茶店(ちゃみせ)があるな」立場(たてば)がわりに駒止(こまど)めの杭(くい)がうってある葭簀掛(よしずがけ)の茶屋(ちゃや)を見かけて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...涼ませて貰おうか』縁先の葭簀棚(よしずだな)の下に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...馬鹿者ッ」西瓜屋(すいかや)の葭簀(よしず)が...
吉川英治 「松のや露八」
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