...その見すぼらしい容子(ようす)を見ると...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...さまで容子(ようす)の賤(いや)しくない落魄(おちぶれ)らしい...
泉鏡花 「婦系図」
...やがて霧がおおいかくしそうなようすだ...
伊藤左千夫 「河口湖」
...しかし腹に水のあるようすもない...
伊藤左千夫 「奈々子」
...世界(せかい)のようすをよくしり...
高山毅 「福沢諭吉」
...中へ入って容子(ようす)を訊いてみようと思ったので...
田中貢太郎 「殺神記」
...勘次(かんじ)は何處(どこ)までも知(し)らぬ容子(ようす)を保(たも)つことは出來(でき)なかつた...
長塚節 「土」
...「俺(お)らおめえにちつと相談(さうだん)に乘(の)つて貰(もれ)えてえと思(おも)ふこと有(あ)つて來(き)たんだつけがなよ」おつたは態(わざ)と改(あらた)まつた容子(ようす)でなくいひ掛(か)けた...
長塚節 「土」
...塩蔵所の焼棒杭が弱々しい冬の陽に染まりながら寂然たる氷の渚に不吉なようすで林立している...
久生十蘭 「海豹島」
...窓の中のようすがすこしばかり変わっているのに気がついた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...べつに驚いたようすもなかった...
久生十蘭 「金狼」
...されども紳士は一向心附かぬ容子(ようす)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...変(か)わったようすはありません...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...彼のようすもそこまでやるつもりらしい...
山本周五郎 「いさましい話」
...なにも眼にはいらないようすで...
山本周五郎 「季節のない街」
...ともし灯(び)のささえようすらないのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...片方の脚を投げ出しながら苦痛を怺(こら)えている容子(ようす)だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...一応いって措(お)かなければ気がすまないような容子(ようす)――その自慢ばなしに依ると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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