...身体(からだ)を悶(もだ)えて泣き悲しむを寛々(ゆるゆる)と打見遣り...
泉鏡花 「活人形」
...浅い水がゆるゆると流れていた...
上村松園 「京のその頃」
...彼は店々の品物を眺めてゆるゆる歩いた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...ゆるゆると引込線に移動しつつあった...
梅崎春生 「幻化」
...今釣り上げたばかりの者がゆるゆると次の支度にかゝりながら...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...妹や姪の行末などの事もゆるゆる考える程の暇はなかった...
寺田寅彦 「障子の落書」
...彼はゆるゆる手紙を封筒へ納めてから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そこに足腰をゆるゆると伸ばした心持が譬え様がないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...一層(いっそ)途中にて一二泊の上ゆるゆる上京致すやも計りがたく候...
夏目漱石 「虞美人草」
...「永い間の事はまた緩々(ゆるゆる)御話しをするとして...
夏目漱石 「道草」
...一と晩ゆるゆるとあなたの持って居られる古銭も拝見し...
野村胡堂 「古銭の謎」
...ゆるゆると生きつづけさせる延命薬のようなものが発明されていて...
久生十蘭 「新西遊記」
...夕星の瞬く丘の横道をゆるゆるとのぼっていった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...築地(つきじ)のホテル館や新島原のにぎわいやなどをゆるゆる見物するがよい...
本庄陸男 「石狩川」
...どうか行届かない処は御容赦なすって今日は緩々(ゆるゆる)お遊び下さい」とまた昔日の元気に似ず...
村井弦斎 「食道楽」
...製法が面倒ですから今度緩々(ゆるゆる)お教え申しましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...」一同ゆるゆる停車場の石段を降りた...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...悠々(ゆるゆる)と名残をお尽しあるように」一樽(ひとたる)の美酒と...
吉川英治 「新書太閤記」
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