...ゆるゆると昇つて行くのを眺めたり...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...一杯の甘酒をゆるゆると啜(すす)り乍らその菊という女の子を私の恋の相手の代理として眺めて我慢していたものであった...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...最後には『広沢(ブロード)』地方(英国東部にて河水が湖のようにひろがりたる所)へ達するようにゆるゆると廻って行った...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...ゆるゆる腰刀を抜いて落ち着いてねらいすまして敵を刺すことができるようになるのではないかと思われる...
寺田寅彦 「空想日録」
...彼はゆるゆる手紙を封筒へ納めてから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ゆるゆるとお茶を飲みながら近所の人とトラックの話をしてゐるのだ...
中原中也 「引越し」
...これは追って改めて上がって緩々(ゆるゆる)拝見を致す事に願いましょうと逃げ出したくらいである...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...ゆるゆる遣(や)って...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...千メートルほどのところをゆるゆると旋回しながら...
久生十蘭 「ノア」
...プールに返り波をうたせながらゆるゆると内防波堤の口のほうへ進んでいった...
久生十蘭 「復活祭」
...しばらく忘れよう」午後がゆるゆる過ぎた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ゆるゆると歩いて来ながら...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...それから虫の這うようにゆるゆると...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...一同の送り言葉を後にしてゆるゆると三橋の方へ指して行った...
吉川英治 「剣難女難」
...今宵はここでゆるゆるとお話が願いたい」「まあにわかに改まって何事でござりますかいの……...
吉川英治 「剣難女難」
...ゆるゆるご養生あそばしては」と...
吉川英治 「三国志」
...まあゆるゆる居れ」秀吉にこういわれては...
吉川英治 「新書太閤記」
...ゆるゆる聞こう」すると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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