...根のゆるみたる瓦が落ちてその人を打つとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ゆるみを生じたのが間違ひであつたと評し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕は急に気がゆるみ...
海野十三 「深夜の市長」
...寒気はさほどゆるみましたとも見えませぬけれども...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...どろぼうの猛(たけ)り猛った気もゆるみ...
太宰治 「春の盗賊」
...二十二とかく帰りの旅は気もゆるみ易(やす)く...
田中英光 「オリンポスの果実」
...張りつめて来た心が一時にゆるみ...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...残らずさし合わせた釘(くぎ)一本のわずかなゆるみでも決して見のがし捨ててはおかれなかったのである...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...帯のゆるみを調べ...
直木三十五 「南国太平記」
...寸分のゆるみもない作品であったとのために...
平林初之輔 「「陰獣」その他」
...彼はその多作の点において、いかにも楽々と大作を次から次へと発表してゆくエネルギーにおいて私たちを驚嘆させるが、やはり一作ずつをとってみると、ゆるみがある...
平林初之輔 「ヴアン・ダインの作風」
...「脚絆(きゃはん)のひもがまたゆるみまして」そして工事場の方に駈(か)けて行った...
本庄陸男 「石狩川」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...仏勤めを平生以上にゆるみなくあそばす八の宮であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼が側にいれば君の注意はゆるみ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...やや結合のゆるみ始めたのが...
柳田国男 「母の手毬歌」
...彼の表情はゆるみ...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...一ノ関の手はゆるみはしない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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