...今まで固く噛み合っていた歯なみが歯齦(はぐき)からゆるみでるい軽い痛みを感じた...
有島武郎 「星座」
...かすかながら気分のどこかにゆるみとうるおいとを感じて...
伊藤左千夫 「落穂」
...なすべきことはちょっとのゆるみもない...
伊藤左千夫 「箸」
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伊藤左千夫 「紅葉」
...慈悲悔恨の弛(ゆるみ)無く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...どろぼうの猛(たけ)り猛った気もゆるみ...
太宰治 「春の盗賊」
...)とにかく珍々先生は食事の膳につく前には必ず衣紋(えもん)を正し角帯(かくおび)のゆるみを締直(しめなお)し...
永井荷風 「妾宅」
...針金は錆びかつゆるみ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...もうここまで来たという祖父の気のゆるみを...
長谷川時雨 「西川小りん」
...そろそろ時計のねじがゆるみ出すと...
林芙美子 「新版 放浪記」
...天保(蒼)の句はゆるみがちなるものをなほゆるめたらん心持あり...
正岡子規 「俳諧大要」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...仏勤めを平生以上にゆるみなくあそばす八の宮であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恐怖と墜落とのために抱擁がゆるみ解けることを恐れて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...甲斐の唇がゆるみ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...今も石垣とは見えずゆるみ拡った隙間に朽葉や土が詰っていた...
横光利一 「旅愁」
...自然気もゆるみますから...
吉川英治 「三国志」
...竹童は腕のゆるみをふりほどくが早いか一目(もく)散(さん)――「おまえみたいな下(した)っ端(ぱ)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
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