...萌黄色の茎はゆらりゆらりと動いているように見えた...
田中貢太郎 「萌黄色の茎」
...人形がゆらりゆらり御叩頭(おじぎ)をしたり...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...ゆらりゆらりと動き出していた...
豊島与志雄 「神棚」
...鯉の滝のぼりの浴衣をきた飴屋の男が うどどんどん と太鼓をたたきながら肩と腰とでゆらりゆらりと調子をとつてくるあとからあねさんかぶりをした女がぢやんぢやかぢやんぢやか三味線をひいてくる...
中勘助 「銀の匙」
...ゆらりゆらりとこの店へ繰込(くりこ)んだものがありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゆらりゆらりと右の開墾場から山を押して進んで行きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...開墾地方面をゆらりゆらりと歩いていた時分に...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゆらりゆらりと歩いていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゆらりゆらりと、柳が揺れてゐる、時々校庭を通り過ぎるのは小使か何かで、とまれ生徒ではない...
中原中也 「夏」
...眩いばかり雪降り積つた緑の夜を接唇(くちづけ)は海の上にゆらりゆらりと立昇り...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...その火がゆらりゆらりと盆灯籠(ぼんどうろう)の秋風に揺られる具合に動いた...
夏目漱石 「琴のそら音」
...ゆらりゆらり体がゆれているきり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ゆらりゆらり輪をかいて浮いてゆくむらさき色のけむりはいゝ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...馭者台の上でゆらりゆらりと身を躍らせるのであった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ゆらりゆらりと六法を踏んで来る満月花魁の道中姿...
夢野久作 「名娼満月」
...ゆらりゆらり、名馬書写山を歩ませて、御着(ごちゃく)まで一里余の道を――折ふしの晩秋の山野を眺めながら――、「ありがたいな、田の稔(みの)りも、今年は良かったとみえる...
吉川英治 「黒田如水」
...金扇(きんせん)の馬簾(ばれん)が、ゆらりゆらり、そこから少し山蔭へかくされた頃――仏(ぶつ)ヶ根(ね)の山腹から裾にかけて、井伊兵部直政(いいひょうぶなおまさ)の赤一色の旗さし物や人数が、岩間岩間を山つつじの花が染めるように、展開していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...静かな暗(やみ)にゆらりゆらりと揺れて...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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