...十分に余裕(ゆとり)がある...
泉鏡花 「婦系図」
...小林君はそんなことを考えるゆとりなどありません...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...かならず五六分間ゆとりをおいてもらつたものです...
アルフオンズ・ドーデー Alphonse Daudet 鈴木三重吉訳 「村の学校(実話)」
...無視するだけのゆとりをもっていた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...ゆとりのある人生...
高浜虚子 「俳句への道」
...始めから縁にゆとりの無い書物を愛書家は特に忌むのである...
辰野隆 「愛書癖」
...空耳だったろうか」省三はまた箸を動かしだしたが彼はもうおち着いたゆとりのある澄(す)んだ心ではいられなかった...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...大輪の花のような嵩張(かさば)った衣裳を着けている上の体を容(い)れるために十分なゆとりが取ってあって...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...楽しんで見るだけのゆとりが自分には出て来ない...
寺田寅彦 「二科会その他」
...心に余裕(ゆとり)のある人間さえ一人もありません...
野村胡堂 「礫心中」
...大山は気持にゆとりができたので...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...古典的なものにはゆとりがあり...
三木清 「哲學はやさしくできないか」
...ゆとりが無さ過(すぎ)る...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...昨日(きのふ)までの考へ方は自分ながらあまりにゆとりがなさ過ぎたと気が附くまでになつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...この次までには結果はもって来られないからと云ったとき貴方はゆとりをもって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...筒井はこういうゆとりのある生活をしたこともなければ...
室生犀星 「津の国人」
...はたし合の結果がどうなるかを考えるゆとりさえなかったのですから」「どんなに重大だと思うことも...
山本周五郎 「橋の下」
...月を見る心のゆとりも...
吉川英治 「新書太閤記」
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