...家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力...
伊丹万作 「戦争責任者の問題」
...二つ三つ痙攣(けいれん)的にうごめくかと思うとかれらはその水の魂を死にゆだねる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...かかる重大な任務の遂行を民間人にゆだねるのを潔しとしない気持も分る...
高見順 「いやな感じ」
...いまのこの刹那に身をゆだねるか...
太宰治 「秋風記」
...何の躊躇(ちゅうちょ)も無く気軽に身をゆだねる事が出来るのです...
太宰治 「パンドラの匣」
...こういう大新聞社の経営を少数な資本家の手にゆだねるのは穏当ではあるまい...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...あるいはまた自分以外の者の記憶にその名前をゆだねることを恐れたからであったろうか?コゼットが小さかった間は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...万物のもつ物哀しい哀感に身をゆだねるあの生きかたを...
中井正一 「美学入門」
...そうして身を学問にゆだねるにこしたことはない...
夏目漱石 「三四郎」
...あとのことはキミの有能な腕にゆだねる」「署長...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...神にゆだねるしかないな」総督は望遠鏡を置いて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...長年の苦労によって築きあげられた自分の事業に丁寧に親切なみがきをかけていよいよ尊くなりまさって行く時に死の手にその身をゆだねる事を誰が喜ぼうぞ...
宮本百合子 「悲しめる心」
...その屍(しかばね)の最後の一片までを民自党の人民抑圧の政策の利用にゆだねるという悲惨な形で...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...第一第二両巻においては「習慣のこと及びみだりに現行の法規をかえてはならないこと」「自惚れについて」「幸不幸の味わいは大部分我々がそれについて持つ考え方の如何によること」「真偽の判断を我々人間の知恵にゆだねるのはとんでもないこと」「祈りについて」「信仰の自由について」の諸章を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分の生命と健康とを医者たちの勝手な支配にゆだねるあのわらうべき考えに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(オウィディウス)と歌ったあの哀れなあさましい詩人にゆだねる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼を毛深いこわばった手にゆだねるとき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一切(いっさい)の権限(けんげん)はそちにゆだねる...
吉川英治 「私本太平記」
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