...他日自分の筆によつて書かるべき終焉記(しゆうえんき)の一節さへ...
芥川龍之介 「枯野抄」
...次第にその終焉(しゆうえん)が近づいて来ると――忘れもしない初時雨(はつしぐれ)の日に...
芥川龍之介 「枯野抄」
...女王の遊園(ゆうえん)のがい骨のぶら下がっている木も...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...悠遠靉靆(ゆうえんあいたい)たる事に確信を持とうやないか...
太宰治 「惜別」
...その幽婉(ゆうえん)な姿に何か圧倒的なものを仄(ほの)かに感じていたのではあったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...自然の生息(いぶき)そのままの姿態でそれがひとしお都会では幽婉(ゆうえん)に見えるのだったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...春信の板画の幽婉(ゆうえん)高雅にして詩味に富めるはむしろ科学の閑却に基(もとづ)けるものの如し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...殊(こと)に歌麿板画のいひ現(あらわ)しがたき色調をいひ現すに此(か)くの如き幽婉(ゆうえん)の文辞を以てしたるもの実に文豪ゴンクウルを措(お)いて他に求むべくもあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...「嵯峨(さが)や御室(おむろ)」で馴染(なじみ)の「わたしゃ都の島原できさらぎという傾城(けいせい)でござんすわいな」の名文句から思い出の優婉(ゆうえん)な想像が全く破れる...
中里介山 「大菩薩峠」
...崇高にして悠遠(ゆうえん)なる山岳のあこがれを呼びさまされて...
中里介山 「大菩薩峠」
...「円舞曲嬰(えい)ハ短調」の幽婉(ゆうえん)さ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この幽婉(ゆうえん)さは比類もない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...チャイコフスキーらしい優婉(ゆうえん)な旋律と...
野村胡堂 「楽聖物語」
...幽遠(ゆうえん)なるあり...
正岡子規 「俳諧大要」
...ハリイは小さな「燕」との優婉(ゆうえん)な格闘の新しい方法を案出していた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...然らば壽阿彌の終焉(しゆうえん)の家は誰の家であつたか...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...妖異の所業(しわざ)と解釈して斯(か)かる伝説の由縁(ゆうえん)を作るべき事は疑を容れず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...北は幽燕(ゆうえん)の境におよぶ所までの...
吉川英治 「新・水滸伝」
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