...やわらかい、薄いシャツは、ゴバゴバしたカーキのシャツになる...
石川欣一 「山を思う」
...薄手にしめた帯腰柔(やわらか)に...
泉鏡花 「縁結び」
...やわらかなくせに彫りにくいものですが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...やわらかい蒸しパンを少しずつ与えるようにしていたのです...
太宰治 「たずねびと」
...(あさ)(やわらかに)だって...
太宰治 「冬の花火」
...やわらかな湿った雪に...
久生十蘭 「白雪姫」
...ものやわらかな青年時代を過ぎ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...若し夫不義過(あやまち)あらば我色を和(やわ)らげ声を雅(やわらか)にして諫べし...
福沢諭吉 「女大学評論」
...火焔の脈を打たせて満ちたる円(まろみ)の月は世界のつち色の岸から岸にとやわらかい光の潮を敷いていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...相変わらず文楽君の話はその得意とする「つるつる」や「干物箱」や「鰻の幇間」中の人物のように軽くやわらかく愉しくていい...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...また,イースター(復活祭)は卵からかえるひよこのやわらかい黄色がこの日の色なのだそうです...
間所紗織 「“青い顔”」
...こういう暮らしかたのやわらかな輝やかしい静穏は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...海神がたえまなくやわらかに涼しいいぶきを立ちのぼらせ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...四角に切(きっ)た豆腐の真中(まんなか)を匙(さじ)の先でくり抜いてその中へ玉子の黄身のザット湯煮(ゆで)たのを落してそれをそうっと沸湯(にえゆ)で湯煮て別に葛(くず)の餡を拵えて掛けるのだが今日のは豆腐も柔(やわらか)に煮えているし餡の味も佳(よ)い...
村井弦斎 「食道楽」
...それでやわらかいなわをあみました...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「にいさんと妹」
...「それは写しだということです」と甲斐がものやわらかに云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...散る花よりもやわらかな雪を払いながら雪の道をどこともなく立ち去った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やわらかな芒の茂みの中で見た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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