...彼はまるでじやれ附く猫のやうに...
有島武郎 「骨」
...やれないんですもの...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...あれは人間でないとやれないことだ...
海野十三 「諜報中継局」
...やれるだけやってみようと思う...
大隈重信 「政治趣味の涵養」
...自分がやればそんなに儲けないでずっと勉強することが出来ると考える...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...やれ、たいくつや...
太宰治 「盲人独笑」
...しかし、それはそれとして、その赤葡萄酒と黄葡萄酒、鮮血と黄金の無数の旗が、きょう同国首府マドリッドの大通りにやたらにひらひらして、こうしてそこのアルカラ大街の雑沓に紛れ込んでるドン・ホルヘ―― Don George ――の耳に、「海賊の唄(コルサリアス)」と題するくだんのモロッコ従軍歌が、いま糖蜜のようなイベリヤ半島の烈日に熔(と)けて爆発している――AA! 闘牛日のMADRID!欧羅巴(ヨーロッパ)はピラネエ山脈に終り、あふりかはピラネエ山脈にはじまることの、西班牙(スペイン)は「白い大陸」と、「黒い大陸」の鎖だことの、やれ、ムウア人の黒い皮袋へ盛られた白葡萄酒の甘美(うま)さよ! だの、そうかと思うと、西の土に落ちて育って花が咲いて果(み)を結んだ東の種だことのと、古来いろんな人に色んなことを言われて来ているこのESPANA――黒髪の女と橄欖(オリーブ)色の皮肌(ひふ)、翻える視線と棕櫚(しゅろ)の並木、あらびや風の刳門(アウチ)と白壁の列、ゆるく起伏する赤石の鋪道と、いま市民のひとりのようにその上を闊歩してるセニョオル・ドン・ホルヘ・タニイ――べら棒に長ったらしいが、私だって、西班牙(スペイン)へ来れば、George がホルヘと読まれてそのうえに Senor Don の敬称ぐらい附こうというものだ――そこでその、ドン・ホルヘの聴覚へ晩秋の熱風は先刻の「海賊の唄(コルサリアス)」を送りこみ、風にSI・SIとしきりに hissing sounds ――すぺいんの人はYESというところを「スィ!」と歯の隙間(すきま)から、不可思議(ミステリアス)な息を押し出す――が罩(こ)もり、その呼吸に「カナリヤの労働」――きな臭い煙草――の名の香(かおり)が絡み、散乱する長調の音譜と、澎湃(ほうはい)たるこの雑色の動揺と、灼輝(しゃっき)する通行人の顔と動物的な興奮...
谷譲次 「踊る地平線」
...やれ/\御苦労々々々...
種田山頭火 「松山日記」
...面(かお)と資本(もとで)さえあれば誰にもやれる芸当で...
中里介山 「大菩薩峠」
...主人(しゆじん)がわざ/\半切(はんきれ)に洒落(しやれ)と本文(ほんもん)を並(なら)べて書(か)いて...
夏目漱石 「門」
...その日/\を洒落(しやれ)のめしながら暮してゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ド三枚目のボケで何うにかやれさうだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...自分の甲虫も起してやれないのです...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...あの時にあの着物をきせてやればよかった...
宮本百合子 「悲しめる心」
...やれやれさ!ところがね光ちゃんよ...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...「――これだけやれば気が済んだろう...
山本周五郎 「さぶ」
...「来たっ――」「思い残すところなくやれよ」「いうまでもない」らんと...
吉川英治 「上杉謙信」
...とにかく槍ならやれますだ...
吉川英治 「剣難女難」
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