...そうして子供心にやるせない悲哀(かなしみ)を感じた...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
...なんともやるせないものが凝り固まってくる...
永井隆 「この子を残して」
...やるせない苦しみである...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...そしてやるせない憤懣でもあったのでしょう...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...やるせない姿で佇(たたず)んでおります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私はもう」お静はやるせない胸を抱くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...哀れ深くやるせない姿を見つめて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それはやるせない処女心を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やるせない悲みが...
野村胡堂 「死の舞踏」
...一層哀切にやるせないリリシズムを痛感し...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...やるせない憤激の色が圧しつけられていた...
久生十蘭 「地底獣国」
...やるせない倦怠をまぎらわすために国政をいじりまわすことをはじめた...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...」すず子はやるせない思ひで之を聞いて居た...
平出修 「計画」
...山上のやるせない秋のさびしさがひしひしと感ぜられる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...たまらなくやるせないものはない...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...私はS君の気がやるせないように...
水野葉舟 「帰途」
...四角い電燈の様なもののささやかな灯影が淋しい露のじめじめした里道をゆれて行くのを見ると今更やるせない気持になって口の大きい気の強い小さい妹の姿を思いうかべながら大きな炉の火をのろのろとなおしたりして居た...
宮本百合子 「悲しめる心」
...やるせないほどもしみじみとした感じを誘い...
山本周五郎 「新潮記」
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