...林の奧の、やや廣い草原に、異形の物が十數人、と言ふのか、十數匹と言ふのか、とにかく、まぎれもない虎の皮のふんどしをした、あの、赤い巨大の生き物が、圓陣を作つて坐り、月下の宴のさいちゆうである...
太宰治 「お伽草紙」
...少年はひややかに...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...夫婦の心はやや慰められたが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...やや暫く間を置いて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ややともすると下品になります...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...左半の方にはややゴタゴタ入り組んだ街路がかいてある...
寺田寅彦 「子規自筆の根岸地図」
...どやどややって来たとき――浜屋だけは加わっていなかったが――お島は水菓子にビールなどをぬいて...
徳田秋声 「あらくれ」
...やや進んだところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ややそれに近い形になっている...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...町人ややくざの悲しさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老母は焚木(たきぎ)がやや下火になった火の前に坐して口の中でぶつぶつ言っていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...その肉をやや久しく酢に漬け置くべし味は鰻に優るとも劣りはせんと(ピエロチの『パレスチン風俗口碑記』四六頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...ムッソリーニ賞が与えられたということの社会的背景がこれらの事情によってやや理解されるのである...
宮本百合子 「イタリー芸術に在る一つの問題」
...この章はそれよりやや遅れて書かれたものであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...やや長いこと、ようすを聞きすましてから、彼は、燧袋(ひうちぶくろ)を、とりだした...
山本周五郎 「山彦乙女」
...かくて稍(やや)一里を出でし頃ほひ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...やや平らな所があり...
吉川英治 「三国志」
...やや心をうごかし...
吉川英治 「三国志」
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