...斯(かか)る機会を与ふるに吝(やぶさか)なりしと共に...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...金博士を迎えるに吝(やぶさか)ならぬといわれるのです...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...受けるに吝(やぶさか)でなかったのである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...犯罪者のうちで私ほど自分の犯行を認めるに吝(やぶさか)ならぬ素直な人間はなかったであろうとさえ...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...吾人は肉(がくにく)輸入の有望なる事業たるを認め歓迎に吝(やぶさか)ならざるものなり...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...考証の事に関しては識者幸(さいわい)に教(おしえ)を垂(た)るるに吝(やぶさか)なることなかれ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...わが父常に美衣を購ふに嗇(やぶさか)ならざりしかばわれ宛ら宮廷の詩人の如くに奢るを得たり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...反対論を容るるには毫も吝(やぶさか)ならずというが如き態度であった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...警部補も認めるにやぶさかじゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...僕が今でも時々出かけるのにやぶさかでないやつさ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...毫もやぶさかでなかった彼が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...諸君の認むるに吝(やぶさか)ならざるところと敢て信じます...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...やぶさかでない利己的でない人間としてはっきり理解させ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼らの生き方を是認するのに吝(やぶさか)でない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鼻は本来自動的には極めて単純な表現力しか持たない……本来無表情と見られても差し支えない事を鼻自身も直(ただち)に肯定するに吝(やぶさか)なるものでないと信じられるのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...關心にやぶさかでない...
吉川英治 「折々の記」
...やぶさかな者ではありません」関勝は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...自分はその個所を『枕草紙』の原形に近いものとして認めるにやぶさかでない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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